糖尿病薬の副作用で5名死亡~副作用と糖尿病予防について~

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アナタ次第です

糖尿病と言えば日本でも生活習慣病の一つとして近年増加しており、一度糖尿病になってしまうと完治させるのは難しい病気として知られています。国際糖尿病連合が2013年に発表した「糖尿病アトラス 第6版」によると、成人における世界の糖尿病人口は約3億8,200万人とみられ、さらに今後も増え続け、2035年までに約5億9,200万人に増加すると予測されています。糖尿病と診断されたからといってすぐに命の危険が及ぶような重篤になることは稀ですので、もし糖尿病になったとしても悲観する必要はありません。正しい知識があれば、もし糖尿病になっても怖気づくことはないのです。

ところが、2014年10月の日経新聞にて糖尿病の薬を飲んで、副作用によって5名の尊い命が失われたという記事が報告されました。もしこれが事実であれば、既に糖尿病と診断され薬を飲んでいる方や、これから糖尿病になってしまった方にとっては重大な事件です。ですので、今回は糖尿病の薬と副作用について調査してみました。

病気と現代医療

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日本経済新聞の記事によると、2014年4月に糖尿病の治療薬として登場した「SGLT2阻害薬」という新しい薬を服用したことが原因のようです。尊い命を失ってしまった5名の症例は以下の通りです。

<* 転載開始>
『発売が最も早かったイプラグリフロジン(スーグラ)は、製造販売承認取得日(2014年1月17日)から発売開始5カ月後に当たる9月16日までの中間集計(第6回中間報告)が、10月14日に公開された。

死亡例は1人で、動悸、胸痛、発熱、冷汗が発現し本剤の投与を中止したが、その5日後に自宅で倒れているところを発見された。調査の結果、死因、発見時の状況などは不明だった。

 5月23日に発売されたダパグリフロジン(フォシーガ)は、承認日から発売開始4カ月後に当たる9月22日までの中間集計(第4回中間報告)が10月7日に公開された。死亡例は以下の3人だった。

・60歳代男性。もともと服薬コンプライアンス不良で血糖値が乱高下していた。併用糖尿病薬はグリメピリド、ボグリボース、シタグリプチン。本剤投与約2カ月後、患者自身が低血糖症状を訴えて来院。血糖測定をしたところ160mg/dLで、低血糖の可能性は低いと判断、グリメピリドが中止された。4日後に倒れて救急車で搬送され、搬送先の病院で死亡した。死因不明。詳細調査中。

・50歳代男性。高血圧、脂質異常症、メタボリック症候群(体重99.4kg)、関節リウマチを合併。併用被疑薬は糖尿病薬(グリメピリド、ビルダグリプチン、メトホルミン)、プラバスタチン、テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤、ニフェジピン、センノシド、酸化マグネシウム、抗リウマチ薬(ステロイド、免疫抑制薬=詳細不明)。本剤開始46日後に下痢、嘔吐、倦怠感、発汗を訴え、補液開始15分後にショック状態となったため救急蘇生術を施行した。救急隊により他院搬送されたが、約9時間後に死亡(本症例は第3回中間報告から記載あり)。

・60歳代女性。腰椎すべり症、高血圧、高コレステロール血症、骨粗鬆症を合併。併用被疑薬はイルベサルタン・トリクロルメチアジド配合剤、アスピリン、ニフェジピン、ピタバスタチン、アレンドロン酸。本剤開始50日後、自宅の布団の中で死亡しているのを家人が発見。死亡直前の服薬状況および死因は不明。

 同じ5月に発売されたトホグリフロジン(デベルザ/アプルウェイ)も、承認日から発売開始4カ月後に当たる9月22日までの中間集計が10月6日に公開された。本剤での死亡例は1人。
60歳代男性で、慢性心不全、低酸素症、発作性心房細動などを合併していた。本剤開始119日目、下痢・嘔吐が頻回に発現していたが水分摂取が不十分であり、脱水により高血糖昏睡が発現し死亡に至ったとみられる。脱水の原因として、本剤以外に、下痢、嘔吐、入浴による発汗、利尿薬併用が考えられた。』(*2)
<* 転載終了>

薬には副作用があります。もちろん、副作用があるから絶対に薬を飲んではいけないと言うことはできません。現在まで多数の犠牲の上に完成させてきた医療を頭から否定することはできません。実際、薬によって危機的な状況から生還できた方もたくさんいることでしょう。大切なのは、自らが正しい知識をもって効能と副作用を理解し、正しい処方のもとで薬を利用することです。

糖尿病薬の効能と副作用

・SGLT(ナトリウムグルコース共輸送体)2阻害薬
SGLT2によるブドウ糖の再吸収を抑制する薬で、血糖低下作用の他、脂肪燃焼による体重減少・浸透圧利尿による血圧低下等の作用が報告されています。肥満傾向を持つ患者に向いていると考えられています。副作用は低血糖や脱水・薬疹などの皮膚症状等があります。また、脳梗塞を引き起こすリスクもあります。

糖尿病薬には他に下記の4種類があります。(*3)

・α-グルコシダーゼ阻害薬
比較的軽い糖尿病の方に処方され、食前に飲む薬です。小腸での糖質の分解や吸収を遅らせる働きがあり、食後の急な血糖値の上昇を防ぐ効果があります。急な血糖値の上昇を防ぐ事で、血糖値を良い状態に保ちコントロールする事が目的です。

しかし、糖分の分解や吸収を遅らせるだけなので、吸収しないようにしている訳では無い為、食事制限も行わなければなりません。副作用は、下痢や軟便、食欲不振や嘔吐等があり、肝機能への影響もあるとされています。

・インスリン抵抗性改善薬
血液中のインスリンが多くあるのにも関わらず、高血糖が続いている方に処方される薬です。主に、脂肪組織に働きかけて脂肪細胞から分泌されるインスリン抵抗性を引き起こす物質を減少させ、改善する事で血糖を下げます。

服用後にはむくみや貧血、約2,000~5,000人に1人の割合で肝障害を起こす危険性があります。

・スルフォニル尿素薬
すい臓を刺激する事で、インスリンの分泌を促す効果があり、血糖値を下げようとします。インスリンの出が悪い方には効果がありますが、すい臓にインスリンを分泌する能力が残っている方にしか効果がないとされています。この薬は、空腹感がとても強くなる為、薬で血糖値を下げても副作用で余計に食べてしまい、血糖値が上がるというパターンを繰り返してしまいます。さらに、徐々に薬が効きにくくなります。また、低血糖にもなる可能性もあり、立ちくらみやふらつき・冷や汗等の症状があらわれる場合があります。

・ビグアナイド薬
食欲を低下させ、ブドウ糖の吸収を妨げる効果がありますが、血糖値を下げる作用は強くはありません。食欲を低下させる働きがあるので、肥満の方に使用される場合が多いです。

この薬には、「乳酸アシドーシス」という危険な副作用があり、血液中の乳酸が異常に増加し、血液が酸性になってしまいます。その為、筋肉の痙攣や筋肉痛・嘔吐等が起き、数時間の内に昏睡状態になり、死亡率は50%とも言われている危険な状態に陥る危険性があります。

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要注意★糖尿病になりやすい人とは??

糖尿病には1型糖尿病や2型糖尿病・妊娠糖尿病等があります(*4)。1型糖尿病は、すい臓のインスリンを作る細胞が破壊され、体内のインスリンの量が足りなくなる事で引き起こります。幼少期から始まる事が多い為、以前は小児糖尿病・インスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。

2型糖尿病は、インスリンの分泌量不足により起きる場合と、肝臓や筋肉等の細胞がインスリン作用を起こしにくくなりブドウ糖を吸収出来なくなる事で起きる場合があります。2型糖尿病は、この2つが併存している事が多くあるのです。

日本の糖尿病患者の95%は2型糖尿病で、主な原因は運動不足や肥満による内臓脂肪の増加・過食等です。さらに、ストレスや加齢・体質も原因の1つです。

妊娠糖尿病は妊娠中に発見された糖尿病に至らない程度の血糖異常ですが、僅かな血糖異常であっても新生児に合併症が出る危険性があります。

糖尿病発症で一転する日常生活に…

糖尿病にかかってしまうと、油物等のカロリーの高いものや、白米等の炭水化物といった今までに当たり前に食べていた物が、カロリー制限などによって口に出来なくなる事があります。また、飲酒や喫煙は血糖値を上げてしまう要因となるので、これらの日常生活を大きく変える事になってしまいます。

糖尿病は『合併症を引き起こす』可能性が非常に高くなります。糖尿病の3大合併症として、糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害が挙げられます。

網膜症は失明の原因になり、腎症は透析を導入する原因となります。神経障害は神経痛や排尿・排便障害の原因となり、日常生活が非常に制限される事になってしまうのです。他にも、動脈硬化による心筋梗塞や脳卒中・肺炎等の病気を引き起こすリスクが高まります。

生活から改善☆糖尿病の予防法・改善方法

糖尿病を予防する方法や改善方法を紹介させて頂きます。


・適度な運動を行いましょう
運動をする事で、体重が減少し、血液の循環が良くなり、血糖を下げる効果がみられます。また、ストレス解消にも繋がります。特にプールでの運動は、全身を使う為に散歩よりも効率良く有酸素運動が出来、エネルギーを消費しやすくなりますのでお薦めです。泳ぐのが苦手という方や膝の悪い方であっても、水中を歩くだけで効果があります。

・バランスの良い食事を心掛ける
決められたカロリーの範囲内で、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをバランスよくとる工夫が大切です。また、エネルギー量が少なく、ビタミンやミネラル・食物繊維が豊富な食品を食べましょう。
食物繊維には糖の吸収を遅らせ、血糖の上昇を緩やかにします。野菜・海草・豆類・芋類・こんにゃく等をメニューに取り入れるようにしましょう。また、1日1食で済ましてしまうと、血糖値の上昇が大きくなるので毎日きちんと3食食べるようにする事が大切です。さらに、野菜、魚肉などのタンパク質のおかず、ごはんの順番で食べると血糖値の上昇を押さえる事が出来るので順番に気を付けながら楽しい食事をしましょう。

・アルコールや甘い物・タバコを控える
アルコールやお菓子は血糖の急激な上昇に繋がりますし、血糖コントロールが乱れてしまいます。また、タバコは赤血球の量を増やし、ドロドロな血液を引き起こし、血液の流れを悪くさせるので、控えてみましょう。
喫煙者は糖尿病の発症リスクが非喫煙者の約1.5倍近く上昇すると言われています。

病気と現代医療

いかがでしたか?生活習慣病と言われる糖尿病は不健康な生活の積み重ねで人生を不便な生活へと余儀なくされる危険性があります。かからないようにする為に普段の生活を見つめ直し、健康で元気な生活を目指し送りましょう。

参照サイト一覧
*1『糖尿病ネットワーク│世界糖尿病デー 世界の糖尿病人口は3億8200万人に増加』
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2013/020997.php
*2『日経新聞│SGLT2阻害薬の市販直後調査で5人の死亡例』
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/news/14/102000013/
*3『流れて良くなる.com│治療薬の種類は?』
http://www.nagayoku.com/basic2/medicine/
*4『All About│糖尿病になりやすい人・糖尿病の原因』
http://allabout.co.jp/gm/gc/302338/
『OMRON│怖い!3大合併症』
http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/guide/diabetes/04.html
『健康ジャーナル│プールでの運動は糖尿病に大変有効です』
http://tounyoubyou1.com/prevention/pool/
『DMTOWN│糖尿病は予防できる?』
http://www.dm-town.com/oneself/yobou01.html
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