テキスタイル分野のオーガニック認証

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
アナタ次第です

見た目では分からないコットンを『農業分野のオーガニック認証』と『テキスタイル分野のオーガニック認証』の2つのオーガニック認証により分別させているという事をお話させて頂いてきております。前回は『農業分野のオーガニック認証』でしたので、今回は『テキスタイル分野のオーガニック認証』に付いてその詳細をご紹介させて頂きます。

オーガニック衣類


民間基準のテキスタイル分野のオーガニック認証

製造から商品加工まで一切の化学薬品を使用しないオーガニックコットンのテキスタイル認証ですが、農業分野のオーガニック認証とは大きな違いがあります。それは農業分野ではオーガニックの基準が国定基準であるのに対し、テキスタイル分野のオーガニック認証の基となる基準はすべて民間の基準組織が策定している点です。農業分野では貿易上の都合上、CODEXという国際機関がオーガニック農産物などのガイドラインを定め、WTO(世界貿易機関)に加盟している各国がそれに合わせ国の基準を定めました。

しかし、製造加工の工程における基準には国で定められたものはありません。その理由としては、加工用化学薬剤の使用に細かい区分をするテキスタイル分野では民間組織の方がより迅速に対応しやすいといった事が考えられます。

これらの認証作業を担当する認証機関も、ISO等の規定に基づく国際的な資格認定機関による資格認定と基準策定機関の承認を受けなければなりません。日本では2010年に「オーガニックコットンに係る表示ガイドライン」が中小企業基盤整備機構から発表されました。それにより製品にオーガニックコットンの表示をする事業者はトレーサビリティを確保することが求められるようになりました。

テキスタイル認証の二つの考え方

その事によりテキスタイル認証については二つの考え方が主軸となりました。一つは、オーガニックにふさわしい環境負荷の少ない製造加工であり、原料のオーガニック繊維の含有率も一定のパーセント以上を使用し、そのトレーサビリティを確認するというものです。国際的に主流となっているGOTS(オーガニック繊維品世界基準) がこの考え方をとっています。

もう一つはオーガニックを5%というような少量でも使用すれば、製品の製造加工方法は従来の方法でも良いというものです。有機農家がオーガニック栽培を続けるためには、できるだけ安定した大きな需要を作ることがまず大切という考え方が主流になっています。

テキスタイル・エクスチェンジがこの考え方をとっており、表示される含有率のパーセントが正しいかどうかのトレーサビリティの確認が中心となります。含有率や加工方法に制限が少ない為、製品化に幅ができコストも抑えるなどのメリットがある為に商品展開がしやすくなるというメリットがあるのです。

現地の人間を助ける為にと言うフェアトレードの様な考え方ですが、利益場仮を考えた事業者が増え、結果、大量生産をもくろみ様々なものを傷つけてしまった化学薬品での栽培と同じような自体が起こるのではないだろうか?一部の人間に収益が渡り、結果、報われるべき農家の貧困には変化が無いのではないか?オーガニックという価値そのものを低下させ、他の切磋琢磨している有機農家の状況を悪化させてしまうのではないか?様々な要因が考えられる為、正直個人的にはこの考え方が強くなればなる程、様々なデメリットが発生してしまうと感じて止みません。

テキスタイル分野の問題点

GOTSオーガニックテキスタイル世界基準(Global Organic Textile Standard) は、代表的な国際基準機関によって策定され、原料の収穫から製造に到るまで繊維製品が正しくオーガニックであるという状況を確保する世界的なルールとして開発されました。現在では世界的に高い評価を得て、世界の国際的な認証システムとして通用するオーガニック認証となりつつあります。

しかし、日本の繊維製造業界のような多品種少量生産の場合、多くの会社や工場が関与する為に認証費用の経費が過大なものとなってしまうという短所があることも事実です。中国等の大規模な生産の場合ならその経費を軽減する事が可能であるが、先進国型の製造システムではそのリスクが故に認証に頼ることができない企業が多くある為にその打開策が必須となります。

※トレーサビリティ
トレーサビリティとは、最終製品のオーガニックコットン含有率表示に相違が無い事、何らかの有効な方法で綿畑までさかのぼりトレースできる事を意味します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す