日本列島は地震列島と言われる程に地震が多く、最近では長野県北部で震度6の地震で家屋倒壊が発生しました。
今までにも、死者・行方不明者約1万9000人という多くの被害をもたらした 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、新潟県中越地震(新潟県中越大震災)、さらには 兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災、阪神大震災)や昭和三陸地震(三陸沖地震)や関東大震災等の大震災が起こっています。
日本は、平均9年に一度は1000人以上の犠牲者を出す大地震に襲われているのです。いざと言う時の為に、「避難・防御・防災」の知識を身につけておきましょう。そして、緊急地震速報時や地震の揺れを感じた時、命を守る行動をとって下さい。
地震から我が身を守る為の避難・防御・防災方法とは??
自宅で地震が発生した際に身を守る方法
1.地震がグラッときたらまずは身の安全を!!
あわてて外に避難しようとすると、転倒してけがをする可能性があります。また、揺れが激しい時に火を消そうとすると、お湯をかぶるなどのけがをするおそれがあります。
地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を受けた時には、まず第一に身の安全を確保して下さい。
最近の都市ガスやプロパンガス等は、震度5程度で自動的にガスの供給を遮断するように設定されていたり、石油ストーブにも対震自動消火装置を備えたものがあり、旧型のもので無ければ地震による出火の危険性は低くなっています。
もし、出火した場合は、揺れがおさまってから消火を行って下さい。
転倒のおそれがある家具から離れ、転倒落下物の少ない閉じ込められない場所(安全ゾーン)にあるテーブルや机、ベッドや布団などの下にもぐり込み、座布団や枕などで頭の保護を行って下さい。
頭を守る物が無いときは、手の平を下にして頭の上で左右から両手で覆いましょう。手の内側を身体に付ける事で、動脈の切断のリスクを回避する事ができます。
また、テーブルなどの足を保持しましょう。手すりがある場合には、手すりにつかまり、姿勢を低くします。手すりがない場合は、座ったままの状態では転倒の危険がある為に、四つん這いになります。
2.地震直後はすばやい消火・火の始末
揺れが収まってから、あわてずに火の始末をして下さい。火災が発生しても天井に燃え移る前であれば初期消火が可能です。消火器は必ず設置しておきましょう。
万が一、火が燃え移ってしまった場合、「火事だ」と大声で叫び、隣近所にも助けを求めて下さい。火が小さなうちに消し止めましょう。
消化器が無い場合は、濡らしたタオルや大きなフタなどを使い、手前からすべらすようにかぶせて空気を遮断して消火します。火が消えたら、ガスの元栓を閉めましょう。
天ぷら油に火がついた時、水をかけると逆に火が大きくなり、非常に危険です。天ぷら油の火災では、絶対に水をかけないようにして下さい。
3.窓や戸を開け出口の確保
地震のときは、ドアや窓が変形して開かなくなることがありますので、少し開けてて逃げ道をつくりましょう。特に、集合住宅やマンションでは避難のための出口の確保が必要です。
倒壊時は1階より2階のほうが安全性が高い為、2階にいたら階下に降りないようにしましょう。また、裸足で歩くとガラスの破片などで怪我をする危険性がある為、必ずスリッパなどの履物を着用して下さい。
外出時の震災から身を守る方法〜室内編〜
スーパー・デパート
バッグなどで頭を保護し、倒れやすいショーケースや蛍光灯の下から身を離して下さい。近くの丈夫な机などの下にもぐり込むか、柱や壁ぎわに身を寄せて収まるのを待ちましょう。
あわてて出口に向かうと、殺到して怪我などの原因となる為に、係員の指示に従い、避難は階段から行って下さい。万が一、エレベーターに乗っており止まった場合には、中にある連絡電話を使って救助を待ちましょう。
ビルの中
バッグや座ぶとんなどで頭を保護し、机の下などに入りましょう。備品のない廊下のほうが安全な場合がありますので、安全ゾーンに身を寄せる様にして下さい。
地下街
棚や蛍光灯の下から身を離し、頭を保護して壁面や太い柱に身を寄せて、係員の指示に従って避難して下さい。地下街は耐震構造になっており、潰れる心配はなく、出口も数多く用意されています。
外出先で地震が発生しても、慌てて外に飛び出さないで下さい。万が一、外に逃げる時は、ガラスや看板、外壁などの落下物に注意しましょう。停電になっても非常用照明灯がすぐつくので、落ち着いて行動をして下さい。
火災が発生した際は、ハンカチやタオルで鼻と口をおおい、体をかがめて、煙の流れる方向へはうようにして壁づたいに逃げて下さい。
外出時の震災から身を守る方法〜室外編〜
住宅街・商店街・ビル街
ブロック塀や石塀、電線などからすぐに離れ、頭を保護しながら広い場所へ避難して下さい。建物の周りは、窓ガラスや瓦の破片などが落ちてくることがあるので近づかないようにしましょう。
木造の建物や自動販売機、ブロック塀やビルの塀ぎわ、垂れ下がった電線には近づかないようにして下さい。
電車などの車内
急停車することがあるので、つり皮や手すりなどにしっかりつかまって下さい。止まっても、非常コックを開けて車外に出たり、窓から飛び出さないようにしましょう。必ず乗務員の指示に従って行動をして下さい。
車を運転中
ハザードランプを点滅させ徐々に速度を落とし、道路の左側に寄せてエンジンを切りましょう。揺れがおさまるまで車外に出ず、地震情報をラジオで聞いて下さい。
トンネルの出入口や斜面の下での停車は避け、車を離れるときは必ずキーを付けたままにし、ドアロックもしないようにして下さい。
海岸・山間部付近
地震後は警報の有無にかかわらず、直ちにその場から離れ安全な場所へ避難して下さい。海岸の場合は、高台に避難し、津波警報が解除されるまでは絶対に海辺には近づかないで下さい。
山では落石や土石流に注意して避難し、崖を背にした家屋では崖側から離れた部屋を中心とした生活にするか、避難所で生活をするようにして下さい。
地震後の避難方法
徒歩で避難
山間部や海沿いの地域を避け、指定された避難場所への避難は徒歩で行って下さい。非常持ち出し袋と最小限の荷物を背負い、両手を自由にした状態にしましょう。
車やオートバイは渋滞に巻き込まれてしまうだけでなく、緊急車両等の妨げとなってしまいますので使わないでください。
避難経路に注意
狭い路地や塀ぎわ、崖や川べりには近寄らず、ブロック塀や門柱、自動販売機などは倒れやすいので距離を取って避難して下さい。
助け合いは必須
身体の不自由な方やお年寄り、子どもやけが人は隣近所で協力し、声を掛け合って全員で助け合いましょう。
防災方法
大地震では、家具やテレビが宙を飛ぶといわれています。家具の倒壊は、人的損傷をもたらすとともに逃げ道も塞いでしまうのです。
家具類が転倒・落下・移動しても、避難に支障がなくけがをしないような家具の配置をしましょう。
家具は、作りつけのものにするか、壁に取付金具で取り付けることが必要です。天井と家具の間に取り付ける地震用のツッパリ棒がありますが、大地震では全く役に立ちません。
開閉式の扉が付いた家具には「開閉防止器具」を取り付け、ガラスの付いた家具には「ガラス拡散フィルム」を貼り、キャスター付きの家具はロックしておきましょう。
建物の構造はプレハブや2X4(ツーバイフォー)などのように、壁で支える構造のものが耐震強度があります。これは阪神大震災でも被害が少ないことが示されています。
また、屋根材は、瓦は避け、軽くて丈夫な屋根材にしましょう。壁材は、耐震性・耐火性に貢献する丈夫なボードが最適です。土壁などはもろく、粉塵が発生しする事で吸引してしまい、窒息死することが起こり得ます。
いざという時、身体が動かなくなってしまったり、パニックに陥ってしまう人が多くいます。普段からの備えを行い、地震が起きた際には安全ゾーンや机の下に退避する週間を付けておきましょう。
震災時には、うわさやデマなどに振り回され無い様に、ラジオやテレビなどで正しい情報を入手しましょう。そして、ご自身の身の安全を第一に考え、ご自分が助かったら、人を助ける立場に回って下さい。
被災前の生活と変わらない暮らしがおくれる様に、全員で力を合わせて復興に取り組みましょう。
『地震や噴火などの災害・緊急時に必要な必需品〜防災グッズリスト〜』はこちらからご覧ください。
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