ダニによる人体への影響と病気

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ここでは、ダニによる人体の影響と病気についてご説明させて頂きます。

ダニによる病気は本当に怖い

ダニは温度が20℃~30℃、湿度が60%以上で発生しやすく、6月~9月の高温多湿の時期が発生のピークとされています。それ意外な事にも、室内の暖房で結露が生じる冬場にも発生します。室内のチリの有機成分はダニが繁殖する好条件です。体や呼吸から発散する水分により、特に寝具はチリダニが繁殖しやすいとされています。使用年数とともに布団のダニは増え続けるのです。

一番多く発症しているダニによる病気は、チリダニによるアレルギー性喘息や鼻炎です。チリダニは、室内のチリの中や布団、畳に棲息しています。死骸や糞は鼻から入り、されに気管にまで侵入してしまうのです。アレルギー症は、ダニが持つ原因物質アレルゲンが起因して、人間が持つ免疫反応が過剰に働いて生じます。特に、小さな子どもには、アトピー性湿疹や風邪をひきやすくなる、喘息発作等の症状がでてしまうのです。布団や敷物を干し、床や畳やの掃除や換気でダニの発症を抑える事が大切です。

膚に寄生する疥癬

これ以外に、ダニがもたらす病気の一つには、疥癬(かいせん)という病気があります。これは、ヒゼンダニという名前のダニが皮膚に寄生することによって発病してしまうのです。激しい痒みや、皮膚が柔らかい箇所に水疱ができたり、疥癬トンネルと呼ばれる線状の発疹等が症状としてみられます。皮膚炎とか湿疹と似ているのですが、ステロイド剤は逆効果ですから専門医に相談しましょう。感染経路は、主に人間同士の皮膚接触ですが寝具を仲介して感染するケースもあります。その為、ご家族の誰かに疥癬症状が発症した際には、家族全員の治療を行わなければいけません。

ヒゼンダニによるノルウェー疥癬

ノルウェー疥癬は、ヒゼンダニが感染した場合の重症型です。一般的な疥癬のヒゼンダニの数は1000匹前後ですが、ノルウェー疥癬のヒゼンダニの数は100~200万匹になり、一般的な疥癬よりもはるかに多いダニです。

ノルウェー疥癬の症状は、皮膚の角質が増えて重なり合い、触ることでボロボロと落ちます。落ちた角質には多くのヒゼンダニが生息しており、集団発生の感染源となってしまうのです。加齢によって免疫力が弱くなったり運動機能が弱くなる等の基礎疾患があったり、ホルモン剤の投与やステロイド剤の投与が関係しているケースもあります。感染拡大を防止するには、早期発見し、無症状であれご家族や同じ場所で寝泊まりしていたの人達全てを検査することが必要です。

マダニには要注意

ダニ媒介性脳炎は、フラビウイルスと呼ばれるダニ媒介性脳炎ウイルスがマダニを仲介して感染する疾病です。人間が直接マダニに咬まれてしまって感染する場合もありますし、感染した家畜の生乳を摂取することによって感染するケースもあります。

ロシアや極東エリアのロシア春夏脳炎、ヨーロッパの中央ヨーロッパ脳炎が有名です。日本でも1993年に北海道の女性の感染が確認され、2001年にはオーストリアへ旅行した日本人男性が発症して死亡しています。さらに近年では、国内でマダニに噛まれた重症熱性血小板減少症候群により、死亡するという出来事が増加していることがニュースでも報じられているのです。マダニによるロシア春夏脳炎の症状は、頭痛・嘔吐・悪心・発熱などから脳炎が発症します。致死率が20パーセントから30パーセント程度で、回復しても大半は弛緩性麻痺などの神経学的後遺症が残るとされています。

中央ヨーロッパ脳炎は、比較的症状は軽くて致死率は1パーセントから5パーセント程度です。これらの感染を予防するには、マダニが活動する時期に森林などは入らないことが一番です。やむを得ないときでも長袖シャツ・長ズボン・手袋・靴などを着用して肌を露出しないようにして、家畜の生乳は飲まないようにして充分に加熱をして殺菌して摂取するようにしましょう。

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風邪の様な症状のツツガムシ病

ツツガムシ病は、ダニの一種のツツガムシによってオリエンティアツツガムシ菌が媒介されて発症します。初期症状はインフルエンザや風邪に似た症状が発症し、38度以上の高熱になり発疹や赤い斑点が全身に出てきます。皮膚には中心部が黒く周辺が赤く腫れる特徴的なダニの刺し口が見られるのが特徴です。

早期に発見して適切な処置をすれば問題にないのですが、治療が遅れたら重症化して死亡することもある為に要注意です。山林や原野に入って1週間から2週間後に発熱や発疹症状がでてきた場合は、すぐに医療機関を受診し山林や原野にはいったことを告げて治療・検査を受けましょう。

ライム病は、マダニの体内に潜伏しているボレリアという細菌がマダニに咬まれて体内に侵入し発症する疾病です。脳炎・髄膜炎・不整脈・多発性神経症・関節炎・角膜炎・頭痛・悪寒と発熱・疲労感と幅広い症状で風邪やインフルエンザと間違えられることもあり、症状からライム病だと特定することは困難とされています。

ダニを減らす為には

ダニを減らすためには、なんと言っても、寝具類の手入れと床や押入れの掃除が不可欠です。布団の日光干しは湿り気を減らしてダニを弱らせ、ダニの温床であるカビの発生も防ぎます。1日だけでは死にかけたダニが回復してしまう為、2~3日間継続することが大切です。毎日こまめに掃除機で吸引することが効果的であると言われています。

ダニは50℃以上の熱に弱いため、布団乾燥機の使用はダニの減少には効果的です。しかし、1週間に1度では2割程度しか減少しません。ですので、1日おきの日程で行う等、こまめに行なうことで効果が出ます。また、布団をすっぽり包むタイプの乾燥機の使用も効果的です。干した布団をすぐにしまうと、温度が上がったままになり、ダニの棲息にはかえって好条件となってしまうので注意しましょう。そして布団だけではなく、畳や絨毯、ぬぐるみも綺麗にお手入れをして、ダニの発生を塞ぎましょう。

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