前回はヘンプ自体の様々なメリットをご紹介させて頂きました。今回は麻素材として衣料に使用される上でのメリットをご紹介させて頂きます。
br>
肌の弱い人でも安全な麻素材
麻栽培には農薬を始めとした化学薬品が使用されないためにオーガニックで安全です。アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症の方にも安心して着ていただけます。
br>
br>
機能性満載
そして、他の天然繊維には無い麻の特徴として、繊維の中心が空洞となり、多孔構造になっています。そのため水分を早く吸い上げることが出来、それを拡散することで水分の蒸発を促進することが可能です。つまり、吸水性に優れ、尚且つ速乾性にも優れているということです。
また、放熱性が高く通気性も良い事から清涼感があり、高温多湿な日本の春夏の気候にはとても適しています。しかし、多孔構造の為、繊維には空気の層がたくさんできるので保温にも向いており冬にも活躍します。
さらに、抗菌性や制菌性にも大変優れています。ヘンプ繊維の抗菌性基準は、3.9以上となっており、繊維評価技術協議会のSEKマーク基準値である2.2よりもかなり高い数値で菌の増殖を抑制する効果があることを示しています。また、天然の制菌性もあり、数値が0以下は制菌効果がないことを示しますが、その殺菌活性地はMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)で1.5以上あるのです。そのため、消臭性にとても優れており、汗による嫌な臭いの発生源であるアンモニア・酢酸・イソ吉草酸のいずれも消臭する効果があります。
紫外線を遮断する性質も持ち、ヘンプ100%の場合は紫外線を99%も遮断することが可能です。そして、帯電性がなく静電気が起きにくく、外からの電磁波を防ぐ性質があります。カビや害虫にも強く、この他にも水に濡れると強くなるという特徴があり、素材としてはとても優れた性質を持っています。
br>
近年ではオーガニックコットンと混合させることもあります。これだけのメリットを持つ繊維は他に無いと言っても過言ではありません。また、天然繊維ですのでリサイクルすることも可能です。これからアパレル業界でも環境や人々の生活を考え、積極的に麻素材を活用していって欲しいと願っています。
コメント