前回は母乳に付いてお話をさせて頂きました。早期の離乳食はアレルギーの元となるために、1歳まで母乳を与えることで、食物アレルギーのリスクを軽減することが出来るとご紹介させて頂きましたが、しかし、それだけではアレルギーの予防にはなりません。
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アレルギー予防は妊娠初期から
アレルギー症状を引きおこす中心となる免疫の臓器は、妊娠初期にその原型が作られています。胎児は母親が妊娠前、並びに妊娠中に口にし体脂肪に蓄積した食品添加物や残留農薬を始めとする化学物質や、周囲環境からの化学物質の影響を受けながら発育しているのです。胎児期初期に受けたこれらの化学物質の影響により、胎児の免疫力が低下し、アレルギー反応をコントロールできずに過剰反応を起こす体質に形成されてしまいます。
また、臓器が出来上がった妊娠中期以後は、胎盤を介して母親が口から摂取した化学物質の他に、周囲の環境でのダニやカビ、花粉やペット等のアレルギー原因物質に体の形成が深く関係してしまうのです。この様な状態で生まれ乳児は、アレルギー原因物質に直接接触することになり、アレルギー疾患を起こすという事がわかっています。
原因物質に、直接触れることが無くても、揮発性のあるものを吸い込むことで発症してしまいます。離乳食が始まり、アレルギー要因となる食物を直接食べると、急激に激しいアレルギーを起こし始めることにもなってしまうのです。
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アレルギーは生体防衛反応
そもそもアレルギー反応は、外界の異物から身体を保護するための生体防衛反応として作用します。アレルギー疾患を持っている子どもたちは、自分に有害な食品を見分けて食す事や触れる事を避けるようになります。それは哺乳動物が進化の結果獲得した正常な免疫反応ともいえるのです。
食品や生活環境中にある化学物質の中には、免疫能力を低下させてしまうものも数多くあります。子どもたちは、化学物質によって低下した免疫力を補うためにアレルギー反応を強くさせて生体防衛をしていると考えられいるのです。ですが、有害な化学物質が子どもたちの免疫に影響し、正常なアレルギー反応を混乱させ、結果激しいアレルギー症状を起こさせていることが近年では多くあります。
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アレルギーの治療には、原因となっているアレルギー原因物質を食品や生活環境中から排除し、日本人としての体質にあった食生活をすることが大切です。また、アレルギーを悪化させている環境・食品中の化学物質を減らすことも重用と言えます。
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