畳は我々日本人の生活には欠かせないものです。畳には抗菌効果や脱臭作用、防音、転倒事故軽減等の様々なメリットであり、近年は海外でもその優れた効果が着目されています。しかし、近年では畳が原因で化学物質過敏症を発症してしまう方も多くいるのです。そこで、危険な畳と安全な畳に付いてご紹介をさせて頂きます。
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危険な畳と安全な畳の違いとは
危険な畳とは畳表や糸に防虫処理がなされており、畳床に有機リン系の防虫シートが施工してあるものです。また、畳表に着色処理がされている安価な外国製着色畳も危険です。これが使用されている畳の上で、横になられた方が体調不良を訴えると言うことが近年では増えてきています。
また、自然素材のい草が使用されているから安全と言うことではなく、栽培段階で農薬が使用されているものは注意が必要です。さらに畳縁や糸に化学繊維が使用されている場合もあります。い草の香りはストレス軽減・精神安定の効果がありますが、化学物質過敏症の方は臭いに敏感な方もいらっしゃる為に注意が必要です。
安全な畳とは、畳表は国産の自然農法で栽培された無着色のい草を使用したものです。畳床には化学薬剤を一切使用せずに国産稲藁を、畳縁にはオーガニック麻を使用します。
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畳の手入れ方法
次に、ダニやカビ等ののアレルゲンの増加を防止する為の畳の手入れ方法や、長持ちさせる為の取り扱い方法に付いてご紹介させて頂きます。
安全な畳を使用しても、防虫剤や洗剤等を利用してしまっては元も子もありません。さらに、洗剤や化学雑巾で畳を拭いてしまうと表面の光沢が無くなり痛んでしまいます。かといって、ぬれ雑巾で拭いてしまうとダニやカビの増加の原因になってしまいますので、乾いた雑巾でカラ拭きを行って下さい。
直射日光は変色の原因となり、痛んでしまうので避けるようにして下さい。さらに、ピアノ等の重いものも痛みの原因になるので注意しましょう。掃除機は畳の目に沿って行って下さい。1㎡あたりを毎日朝夕20~30秒程度、掃除機を掛けることでダニやカビの増殖防止になります。
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畳の上に絨毯は絶対に敷いてはいけません。大量のダニが発生する可能性がある上に、畳の呼吸が出来なくなり腐ってしまう原因になります。 和室には洗濯物を干さないようにして下さい。また、蒸気を発生させる湯沸しポットや炊飯器の使用も湿度を上げてしまうことになるので、使用は他の部屋で行いましょう。
梅雨や雨天時の湿度が高い時には窓を開けず、除湿機等で室内の除湿をして下さい。室内の湿度は55%以下に保ち、60%%以上には成らないように注意しましょう。畳干しは、年に1~2回程度が良いでしょう。畳の表面がむけてきたら、早めの裏返しを2~3年で行い、表替えを4~5年で行うとよい状態を保つことができます。
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