日本列島を低気圧前線が襲い、西日本を中心に真冬並みの寒気が南下し、全国で大雪になっています。関東近辺でも初雪を観測し、山沿いでは1mを超える程の積雪が観測されているのです。
除雪作業や復旧が急がれていますが、徳島では孤立が続き、車の立ち往生や死亡事故等も次々発生していまっています。
積雪から身を守る事前準備と対策
東京等の都会では10㎝ほどの積雪で公共交通機関はマヒし、道路も渋滞してしまいます。そして、積雪に慣れていないことから、転倒による怪我や交通事故が相次いで起こります。
雪が降った時は、これらを回避する意味でもなるべく外に出歩かない方が良いでしょう。かと言って、通勤・通学をしない訳にはいけません。
特に今年は雪による影響が危惧されており、雪に弱いと言われている都会ででも、事前の準備と積雪時の対策が必要不可欠です。
そこで今回は、雪が降る前の準備と降ってからの対策法をご紹介させて頂きます。
雪が降った時の注意点・対策〜靴編〜
東京消防庁管内では、2013年1月14日の降雪の際(東京都心8cm)、積雪や凍結路面などでの事故で救急搬送された人数が551人に上ったとされています。
雪が降った時や路面が凍結した際は、通常のアスファルトとは異なり「滑る・濡れる」ことがある為に、より注意が必要です。特に、積雪時の靴と服装は慎重に選びましょう。
まず、靴は長靴の様な防水性・撥水性のある素材のものを選び、靴底が滑り止め機能を持つゴム製の靴を選びましょう。
通常時の革靴やパンプス、または温かいと言ってムートンブーツの様な水に弱く、裏がフラットになっている滑りやすいものは絶対に避けましょう。
また、靴底に滑り止めのギザギザがついていても、凸凹が浅いものは中に雪が入り込んでしまい、機能を失ってしまう事もある為に注意が必要です。
合皮製のロングブーツ等も使用することは可能ですが、完全に防水で無い事と靴底が適しているかどうか注意して下さい。そして何より、履き慣れていて歩きやすいことが大切です。
また、急な時用に会社等に必ずもう一足用意しておくといいでしょう。装着型の靴用滑り止めもあるので、緊急時等は有効に使用しましょう。
足の冷えがひどい時には、五本指靴下・レッグウォーマー・足用ホッカイロ等で保温するといいでしょう。
雪が降った時の注意点・対策〜服装編〜
雪が降っている中や積雪後に歩く際には、傘や手荷物を持つことで、体のバランスが取りにくくなり転倒の危険性が高まります。傘をささずに、コートのフードや帽子をかぶりましょう。
髪の毛が濡れる事を防止したり、転倒時に頭を守る事にも繋がりますので、フードや帽子は着用して下さい。
そして、両手が使えるように荷物はリュックに入れて背負いましょう。手をあけておく事で、転倒時に対応出来る様にしておきます。
防水性・防寒性のあるウィンドブレーカー等を着て、スカート等は履かずにパンツを必ず着用し、動きやすい服装をして下さい。
雪が降った時の注意点・対策〜歩き方編〜
まず、転倒や事故を予防する為に何よりも大切な事は、状況をよく見て時間に余裕を持って早めに行動するという事です。
電車等の交通機関は止まるものだと考え、急がずに済む様に早めの行動を心がけ、会社等の周囲の人の理解を得ておくことが大切です。
雪道を歩くときは、次の点に注意して歩いて下さい。
足の裏全体を地面につけ歩く
足の一部だけで歩いていると転倒しやすくなる為、足全体でしっかり地面を踏みしめて歩きましょう。
歩幅は小さく重心は前に
歩幅が大きいと重心移動が大きくなり、不安定になります。歩幅を小さくし、やや前に重心をかけると、バランスを崩しにくくなるのです。自分の足の半分ぐらいの幅(10〜20cm前後)で歩いて下さい。
滑りやすい場所を把握する
路面の状態等により滑りやすさは場所により大きく異なる為、それを把握して対処することが必要です。
日陰で凍結した場所、踏み固められた場所の雪の表面はツルツルとしており、非常に滑りやすい状態です。駐車場や店舗などの出入り口付近等は注意が必要です。
また、積雪によって、路面の凹凸が見えにくくなっている場合があります。段差や用水路等が雪に埋まってしまい平坦に見える事がある為に、注意して下さい。
横断歩道は、歩く速度の変化が大きくバランスを崩しやすい場所です。横断歩道の白線部は水が染み込みにくく、薄い氷膜ができて滑りやすくなっている為に、白線の上を歩かない方がいいでしょう。
屋内等に入ってからも危険は続きます。特にタイルの上等は滑りやすい為に、靴の裏の雪をしっかりと落とすことが大切です。
危険地帯をなるべく避け、階段は横向きに手すりにつかまり、壁つたいにてゆっくり歩きましょう。人が通っていない道を歩くことを避け、既にある足跡の上を歩くことで危険性を回避できます。
また、夜間等の視界が悪い時に出歩く事は控えましょう。
雪が降った時の注意点・対策〜車編〜
自転車での外出は避け、自動車での外出も極力控える様に心掛けて下さい。どうしても外出が必要な場合には、早めにチェーンを取り付け、車間距離を十分に取りましょう。
運転する際には、雪や轍にハンドルを取られてしまわない様に、ハンドルをしっかり握って、徐行運転を行って下さい。朝や日陰は凍結して非常に滑りやすくなるので、チェーンをしていても運転の時間やルートは充分に注意して下さい。
運転中に滑りだしてしまった場合、今やっている事を止め、ハンドルをしっかりと握りましょう。ブレーキを踏んでいた場合は離し、周りの車を巻き込まない様にして下さい。
雪道のブレーキはポンピングブレーキを行い、坂道等には駐車しない様にして下さい。
雪が降る前にしておくこと・準備する物〜衣服・家庭編〜
スノーブーツ、手袋、撥水性フード付きジャケット等を用意するようにしましょう。また、除雪用のシャベル・雪かき、雪を溶かす塩・灰・猫のトイレ用の砂を用意しておくといいでしょう。
また、ニュース等で雪の情報を得たら、食料や水、ガソリン等を2日分以上、事前に用意しておきましょう。停電時に備え、ロウソクや懐中電灯、防寒着や充電式のヒーター等を用意しておくと便利です。
雪が降る前にしておくこと・準備する物〜車編〜
冬期が近づいてきたら、まずはスタッドレスタイヤを必ず付ける様にしましょう。そして、タイヤチェーンの準備は必須です。
金属製の物からゴム製や樹脂製の物までさまざまな種類があります。購入時には必ずタイヤサイズに合ったものを選んで下さい。
新しいバッテリーに交換し、耐寒性ウィンドウォッシャー液を入れておきましょう。また、万が一に備え、以下のものを車内に常備しておきましょう。
・ブースターケーブル:バッテリーがあがった場合の応急処置に必要です。
・牽引ロープ:脱輪やスタックした時に、他の車に引っ張ってもらうため使用します。
・アイスクレーバー、スノーブラシ:車に積もった雪を取り除くために使います。
・雪脱出具:雪にタイヤが取られてしまった際に重宝します。
・解氷スプレー:凍った時の鍵穴やワイパー、窓ガラス等に役に立ちます。
・その他:軍手、ゴム手袋、長靴、懐中電灯、折りたたみ式のスコップ、防寒着等を用意しておきましょう。
雪は楽しくもあれば、時として非常に危険な存在になります。つららの除去や雪かきは早めに行いましょう。
排水溝をふさが無い様に気をつけ、車のスリップに繋がるので道路に雪を投げ捨ててはいけません。屋根の雪下ろしは命綱やヘルメットを装着し、必ず二人以上で安全を確保しながら行って下さい。
http://free-photos.gatag.net/2014/02/19/150000.html
著作者:Only Sequel
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