病院へ行くと必ず程処方されるステロイド剤ですが、今回はそのステロイド剤の副作用に付いてお話をさせて頂きます。
br>
ステロイド剤の恐ろしさ
多くの病院では、ステロイドは指示通りに使っていれば問題なく治療に最適と説明をしてくる反面、成人アトピーの大部分はステロイド皮膚症であり塗る事をやめなければ悪化するとも言われています。一体どちらを信じればいいのか判断に困ります。ステロイドは副腎皮質ホルモンとも言われ、通常は体内でも作られている化合物で免疫力を抑制する働きがある物質です。炎症やアトピー等は免疫機能が過剰反応を起こして発生する為に、ステロイドで免疫を抑制することで抑えることができます。
ステロイド産業はアメリカだけで年間20億円と言われる程に大きな産業であり、様々な医療品に様々な形で使用されています。ステロイド外用剤の剤形は、難航・クリーム・ゲル・ローション・スプレー・テープ剤等があり、それぞれ有効成分がもっとも効率よく皮膚に吸収されるよう工夫されています。様々な病気や症状の治療に使われている医薬品で効果にすぐれる反面、副作用が強いということでも有名です。グルココルチコイドは強力な抗炎症作用をもつと同時に、種々のホルモン作用をもっており、たんぱくなどの代謝にもかかわっています。したがって、ステロイド薬を用いる場合、抗炎症作用以外の作用が副作用として現れることになります。
ステロイド外用剤の副作用には、成分が血液中に吸収されることによってからだ全体に生じる全身的副作用と、外用した部位だけに限られる局所的副作用とがあります。局所的副作用には、皮膚萎縮・毛細血管拡張・ステロイド潮紅・酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎・ステロイド紫斑・にきび・多毛・感染症の悪化等、様々な症状が発症し、特に顔面や外陰部、頸部や肘のくぼみ等の皮膚が薄い場所はステロイド薬の吸収が他の部位より多く局所的副作用が現われやすい為に注意が必要です。また、アトピー治療の場合は長期にわたって使い続けるため、副腎機能や骨や筋肉に悪影響を与え、緑内障・白内障等が起こる可能性があります。
br>
全身的副作用は、外用剤の成分が皮膚から吸収されて血液中に移り、内服や注射などによる全身への使用と同様の影響が出るものです。糖尿病や高血圧・胃潰瘍・骨粗しょう症等の副作用重篤な副作用も少なくないことから投与に際しては病態および副作用について十分考慮する必要があります。また、よく知られている副作用として顔が満月のようにむくむ満月様顔貌(ムーンフェース)があり、これは副腎皮質ホルモン作用が過剰になって脂肪が溜まるために起こり、むくみとともに皮膚が薄くなり赤ら顔になるものです。その他の副作用として肥満・食欲の不振や過剰な増進・だるさ・多汗・不眠・生理不順・血圧上昇等、幼小児では発育抑制がおこることがあります。
br>
副作用とリバウンドに要注意
副作用に悩まされない為に、ステロイドを止めることが一番良い治療法になります。しかし、ステロイド治療で悩んでいる方が多くいる症状がステロイド依存症です。これはぶり返した炎症を抑える為により身体が強い薬を求め、それによりステロイド誘発皮膚炎がおこってしまうという症状です。リバウンドとも言われて、とくに長い期間中ステロイドを使い続けていると、皮膚が慣れてしまいステロイド剤が塗られている状態を正常と判断してしまうことから、使用を止めるとステロイドが無い状態を皮膚を異常と判断し、使用を止めて2〜3日後には激しくかゆく腫れあがり、より酷いアトピーを発症させてしまうのです。
また、ステロイドは合成した副腎皮質ホルモンなので、長期間ステロイド剤を使用することにより体内で副腎皮質ホルモンが作られなくなってしまい、起きてしまった炎症を抑えることが不可能になってしまうのです。つまり、炎症やアトピーを止める為にステロイド剤を使用すると、一時的に症状が改善されてもその後症状が悪化し続け、それを改善させる為に使用を止めてもリバウンドで症状がしばらくは悪化するということです。
脱ステロイド剤は非常に大変で、必ず専門医と家族のサポートが必要です。しかし、永遠とステロイドの副作用に苦しまない為にも、そして蓄積されたステロイドを体内から抜く為にも自身の免疫力を高める事が必要です。その為にもステロイド剤に依存することなく、日常の生活から症状を悪化させる引き金となる化学物質を排除し、安全な食事と十分な睡眠、そして塩素等の薬品が含まれない水での水分補給や入浴を行い、時間はかかるかもしれませんが少しずつ改善に向けて歩んで行きましょう。
コメント