昭和から平成に入り、既に25年が経過し、私達一人一人の生活様式は大きく変化しました。テレビはブラウン管のアナログから薄型のデジタルになりました。家庭用黒電話から、現在は携帯電話やスマートフォンを小さなお子さんまでもが持っています。ガスコンロもIHクッキングヒーターになり、オール電化等様変わりを見せています。買物も自宅にいながらインターネットで欲しいものを注文することが出来るようになりました。全てが便利な時代になってきました。
住居にいたっても今と昔の家では作りも材料も大きく異なります。しかし、その変化により、近年では住居の影響により健康被害を訴える人がとても増えているのです。
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今の家と昔の家のメリットとデメリット
では、今の家と昔の家ではどこが違うのでしょうか?その見た目でも大きく違う事が一目瞭然で分かります。まず、昔の家には非常に高い割合で木材が使用されています。現在の一般的な建売住宅ではこの様にふんだんに木材が使用されているということはまずありません。その見た目からは、木材がどこに使用されているのかもわからないという位変化しています。
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そもそも昔の木造建築は、すきま風が入ってくるので日本の冬はとても寒いということがありました。それを塞ぐ為に近年の住宅は、気密性の高い構造になっており、寒い冬でも家の中では薄着で過ごせる位に変化しています。さらに昔の木造建築は火に弱く、燃えやすくいというデメリットがありましたが、近年の住居では不燃材料等をふんだんに使用し、防災体策がなされています。
一見、短所ばかに見える昔の木造家屋ですが、現代の住居に負けない位の数多くのメリットがあります。通気性が良い事からで湿度のコントロールが簡単にできるので、カビや結露、湿気等を予防することが出来るのです。それに気密性が高い現代の住居は換気が不充分になってしまうことがあります。その為、ハウスダストや化学物質によって健康被害が懸念されることがありますが、昔の木造建屋にはその様なことはありません。
昔のような木造や土壁で建てられた住居を建築するには、高度な技術と労力が必要な上、材料も以前よりも手に入りにくく、コストもかかってしまいます。この様な問題点を解決するために、近年では木造建屋や激減し、「今」よく見かける「今」風の家が多く立ち並ぶようになったのです。
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とても優れた昔ながらの木造建築
昔ながらの木造建築は、一見古臭くて住みにくそうと感じる人もいるかもしれません。しかしながら、岐阜県の白川郷にある伝統建築の「五箇山合掌造り」は世界遺産になっており、実に優れた建築物として有名です。合掌造りというのは茅葺き屋根が手のひらを合わせた合掌をしている急勾配の特徴がある建築になっています。
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白川郷は屋根の両端が本を開いて建てたスタイルの切妻合掌造りという様式になっており、日本有数の豪雪地帯であるこの地方独特の建築様式で積雪に耐える風土に適した構造になっています。建築材料をつなぎ合わせる部分は、木製のくさびやねそ・マンサクなどが使用され、金属製の釘やかすがいは使われていません。屋根の骨格部分は風や雪にも強く、年月を経るにつれて強度が増していくという、厳しい風土に生活をしていた先人達の智恵と伝統が込められた建築物になっています。
この様に、昔から伝えられる建築物には一見、目では見えない優れた機能が隠されています。そして手間が掛けられている分、丈夫で安全に住むことが出来るようになっているのです。まさに住む人間にとっても環境にとっても優しい構造になっているといえるでしょう。
役に立ちました
ども
yakunitatimasita
誤字が多いのが気になりました。