シックハウス症候群と同様、年々発症される方が増加しているのが化学物質過敏症です。化学物質過敏症とシックハウス症候群は、原因や症状が似ていることもあり混同されがちですが、この2つの病気の定義や対処法には違いがあります。
化学物質による脅威
化学物質過敏症は、大量の化学物質にさらされた場合や、微量の化学物質に長い期間にわたってさらされた場合、微量の化学物質に接触した場合に出てくる不快症状のことをいいます。症状は、眼の痛み・咽喉の痛み・だるさ・めまい・頭痛等の症状が発症するケースが多く、個人差が大きい為に症状からの診断は難しいとされています。その為中々周囲に理解されず、一人で苦しみ続けているという人も少なくありません。これらの症状が長期に渡り改善されない場合は、化学物質過敏症の可能性が高いです。
ホルムアルデヒドの室内空気濃度指針値は0.08ppmと定められていますが、その基準値よりも低い濃度で反応してしまう人も多くいるのです。化学物質に対する感受性は個人差が大きいので、同じ環境で生活していても発症しいない人もいる為、同じ環境で暮らしている場合には、自分本位に考えるのではなく相手の体調に合わせる配慮が必要となります。
実はあなたも化学物質過敏症かも知れない
また、アレルギー症状と比較すると、微量の化学物質にも反応するという特徴的もあります。化学物質過敏症は正式な病名としては認められていないことから、診断書には「自律神経・中枢神経機能障害」と記載されてしまうケースが多くあるのです。「更年期障害」「精神疾患」など、別の疾患として診断されたり、「原因不明」として放置されててしまうケースも非常に多く、現代は潜在患者がものすごい人数いるのではないかと考えられています。そしてこの化学物質過敏症は、どんなに健康体な人であろうとも、誰にでも発症する可能性があるのです。
化学物質過敏症の半数以上とも言われる主な原因は、化学物質が原因です。これ以外の原因としてはシックハウスも原因の一つと考えられています。
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職業病にもなりえる危険性
ダイオキシンによる大気汚染物質、トリクロロエチレンや重金属による水質汚染物質。有機リン系薬品や農薬による食品汚染物質 、保存料や防カビ剤や酸化防止剤や着色料等の食品添加物。アスピリンや抗ヒスタミン剤やステロイド剤ビタミン剤等の医薬品、ホルムアルデヒドや有機溶剤等の工業薬品。殺菌剤やホルモン剤や染毛剤等の化粧品、繊維加工剤や脱臭剤等の衣料品。建材や接着剤からのホルムアルデヒドやブラスチック可塑剤の室内汚染物質。他にも防燃剤やOA機器からの微量ガス、芳香剤や消臭剤。タバコの排煙や合成洗剤、漂白剤やヘアスプレー。動植物のダニや毛や花粉等々。きりが無いほど、あらゆる物質が化学物質過敏症の原因物質になる可能性を持ってます。
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農薬等を仕事で使用している方にもその症状は多く見られます。この他にも、パーマ液やシャンプーを頻繁に使用する美容関係者、消毒液を頻繁に使用する医療関係者、化学関係者や印刷関係者等が発症することが報告されています。その理由として、恒常的に化学物質を吸引する機械が多くあったり、皮膚から吸収する事があり、発症にいたってしまっているという事が考えられているのです。
発症原因の半数以上が室内空気汚染とも言われています。つまり、我々は誰にでも発症の可能性があり、生活の中のありとあらゆるところにその原因となりえる可能性が秘めていると言うことです。
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