シックハウス症候群はとても危険なものです。このページでは、シックハウス症候群の対策・治療について触れさせて頂けたらと思います。
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シックハウス症候群の体策
まず始めにシックハウス症候群の対策についてお話させて頂きます。
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ベイクドアウトで軽減
その対策として効果的とされている一つの方法は『ベイクアウト(焼き出し)』です。シックハウス症候群の原因とされているホルムアルデヒド・トルエン・キシレンは、揮発性有機化合物と言われており、熱によって揮発して空気中に拡散されてしまうという性質を持っています。
ベイクアウトはその性質を利用した方法で、室内の温度を人工的に30度から35度までに上昇させて、化学物質の放出を促進させて換気を行うやりかたです。暖房等で温度を上げ、加湿器を使用して湿度を60%に上げると効果が上がります。扇風機を利用し、室内の気温と湿度が一定になるようにし、家具の引き出しやタンスのドアを全て開けて行います。部屋を30度以上にしてやれば、有機化合物の量を70%%以上削減できます。
繰り返しベイクアウトをすることによってシックハウス症候群の原因になる化学物質の量を短い期間で減らしていくことが目的です。有機化合物を揮発させては、換気をするという作業を100時間程度繰り返し行います。特にトルエンには非常に有効的とされています。
しかし、ベイクアウトには欠点が指摘されており、高温多湿状態によって家具や部屋の建材が痛む可能性があります。さらに、時間がとても掛かるということと、火災への注意も必要でしょう。また、物質によってはベイクアウトが逆効果になる可能性も指摘されているので注意が必要です。
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観葉植物も効果的
次に効果的とされている方法は、観葉植物を室内に取り込むことです。植物には有害物質や細菌を二酸化炭素と一緒に取り込んで、空気を清浄化する機能があります。シックハウス症候群に特化した病院でも、患者様のお部屋に観葉植物をおいているかどうかの質問がされるほどの効果があるようです。
2000年に金沢経済大学の大藪多可志教授の化学物質への観葉植物の効果についての発表によりますと、密閉された容器にホルムアルデヒド・アンモニア・煙草の煙などの化学物質を満たして、観葉植物をいれて計測したら効果が見られたということです。ポトス、サンセベリアなどの鉢植えでも効果がでているようですが、観葉植物よりは効果が少ないとされています。
またNASAの研究でも同じ効果があると発表されており、6畳程度に観葉植物を一鉢おくことによってホルムアルデヒド約50%から70%、トリクロロエチレン約10%から25%、ベンゼン約50%から90%が除去できたとされています。一部屋に多き目なら一鉢、小さめなら5鉢程度で化学物質には有効になるでしょう。しかしながら、シックハウスの部屋は原因を取り除かない限り、絶えず化学物質が放出されていますから、観葉植物に依存するのみならず原因を取り除くことも大切です。
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シックハウス症候群の治療
次に、シックハウス症候群の治療についていくつかご紹介させて頂きます。
まず一つ目は、転地療法です。転地すると一週間程度は離脱状況になって辛い部分はありますが、身体は楽になしますし、生理学的要因/理学的要因/物理学的要因/心理社会的要因がそろっている方法になります。
二つ目は、健康状態を維持するための運動療法です。内臓の弁が強化される腹筋運動やラジオ体操が効果的です。
三つ目は、温泉やサウナ療法です。こちらは、身体の代謝をアップさせて汗をかくことによって化学物質を体外に排出させることによって解毒効果が期待出来ます。
四つ目は、食事療法です。ビタミンやミネラルを補充することが大切になります。ビタミンB1やB2、ビタミンB群、ビタミンC、大豆製品に含まれるフラボノイド、ニンジンに含まれるカロチノイド、ビタミンE、イノシン酸、小魚やナッツ類に含まれるセレン、マグネシウム、亜鉛等の摂取が有効です。
また、解毒効果を促進するためにタウリンを摂取することもお奨めします。タウリンが含まれている代表的な食物は、タコ・シジミ・アサリ・イカ・カキ・ハマグリ等があります。これらを効率よく取り入れる為に、サプリメントで摂取している方もいるそうです。
しかし、これらはあくまでも緩和させる為の方法に過ぎません。より効果的にシックハウスを予防するには、室内の化学物質の削減と原因物質の除去が一番効果的です。つまり、ありとあらゆる化学物質を家の中に持ち込まないことと、家の中のシックハウスの原因となるものを徹底的に無くしていくという事が大切です。
毎日の生活を健康で豊かなものにする為に、出来ることから少しずつでも改善していきましょう。
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