長引く片側・こめかみの頭痛の原因は？慢性化しやすい偏頭痛の症状と対処法

「頭の片側だけ1週間近く痛みがある」「こめかみの辺りが頻繁に痛む」という人は少なくないのではないでしょうか？また「急劇な頭痛にいきなり襲われることがある」という人もいらっしゃるでしょう。

痛み始めると、身体や肩・首周辺もダルくなり、何事に対してもやる気を失います。そんな頭痛の原因として考えられるのが、「偏頭痛（片頭痛）」です。

偏頭痛（へんずつう）とは、一次性頭痛の症状の一種で、片頭痛とも表記します。頭部の血管が拡張し、炎症を起こして痛みが発生します。

慢性的な頭痛の患者は全国に3000万人いるとされており、日本人の約8%が偏頭痛に悩まされ、症状がひどい人は、脳血管に小さな損傷ができて脳梗塞の原因になる危険性もあるのです。

吐き気も引き起こすズキズキと痛い偏頭痛(片頭痛)に付いて

偏頭痛(片頭痛)の前兆と症状に付いて

偏頭痛は「前兆がある」ものと「前兆がない」ものがあります。前兆がある場合、肩・首のコリ、眉間の重み、眠気が現れます。痛みの起こる30分〜数時間前には片方の手足の痺れ、言葉が出にくくなる、ふらつきや意識障害が現れます。

さらに、閃輝暗点（せんきあんてん）と呼ばれる偏頭痛の特徴的な前兆が起こる人もいます。目の前にチカチカとした光が現れ、視野の中心から片隅にかけて部分的に見えにくくなる症状が出ると、偏頭痛が起こるのです。

そして、偏頭痛が発生すると、頭の片側または両側が脈打つようにズキンズキン・ガンガンと痛みます。さらに、音や光に過敏になることがあります。

痛みは1〜2時間で頂点に達し、ひどくなると頭全体の頭痛が脈拍と一致して続き、時として吐き気や嘔吐を伴い、寝込む程に重傷になることがあります。

72時間程度も続く事があり、頻度は月に1〜2回、多い場合は週に1〜2回程度繰り返して発症します。

偏頭痛(片頭痛)の原因は？？

偏頭痛は、肉体的・精神的ストレスが引き金となる事が多く、ストレスから解放された時が最も起こりやすいとされています。

世界では、80万4000人が自殺で命を落としています。約40秒に1人が自殺した計算となり、13年連続3万人超の自殺大国・日本では、世界平均を1.6倍も上回る程に自殺者が多いとされています。※1
自殺の原因として「仕事上のストレスで原因で精神障害を発症」し、引き金となるケースが多いようです。

また、睡眠不足や睡眠リズムの変化、睡眠リズム外の惰眠をとることが偏頭痛の引き金になるようです。日本人の睡眠時間は世界一少ないとも言われているため、睡眠不足には要注意で、一方で寝すぎる事で血管が膨張し偏頭痛が発症する場合もある為、適度な睡眠を取る様にして下さい。　※2

偏頭痛に悩まされている女性は男性の4倍も多く、特に20〜40代の女性に特に多くみられます。「女性ホルモン」のエストロゲンの分泌量の変動と関係があると考えられています。ホルモン剤や避妊用ピルをのむ場合には、注意が必要です。

喫煙、また喫煙者の煙をすってしまう二次喫煙が偏頭痛の引き金になります。

遺伝と関連があるとも考えられており、家族や親族のなかにも同じような頭痛持ちの人がいると、偏頭痛が起こりやすい体質になります。とくに母親が偏頭痛の場合、子どもが偏頭痛になる確率は5割以上にのぼるそうです。

人込み、騒音、香水のにおい、LED照明や強い太陽光などの強い光も偏頭痛の誘因となることがあります。

空腹は偏頭痛の原因の一つともなる為、断食やご飯を抜くことは避けましょう。

うまみ調味料（化学調味料）の摂取により、偏頭痛が引き起こされる事もあります※3。この他にも、下記の食品は偏頭痛を引き起こされると考えられています。
・チラミンを含む食品（スモークされた魚、鳥のレバー、豆類）
・硝酸塩を含む食品（ベーコン、ソーセージ、サラミ）
・アルコール類（特に赤ワイン）
・その他（チョコレート、ナッツ、ピーナッツバター、アボカド、バナナ、かんきつ類、乳製品、発酵または酢漬け塩漬けのものピクルス）

体を温める等、血流を良くすることは逆効果です。特にサウナは良くありません。運動や飲酒も血管を拡張させて、症状を悪化させてしまう原因となります。

偏頭痛(片頭痛)を薬に頼らずに治す対処法

偏頭痛は頭の血管の過度な拡張が原因なので、痛む部分や首の裏を冷却グッズ等で冷やして下さい。マッサージや血管を広げてしまう入浴や運動は行わないで下さい。

部屋を暗くして、静かな空間でゆっくりと横になって休みましょう。

偏頭痛の予兆がある場合は、ドライヤーで熱いと感じるぐらい両足の裏と甲を暖めると、痛みが若干和らぐと言われています。

適当な風圧により、髪を乾かすのにも、上記の痛みを和らぐ効果にも適していますので、ドライヤーを持っていない方にはオススメです。

赤いサングラスをかけると、頭痛の頻度が74％減少すると言われています。赤系レンズは光を一番カットするだけでなく、赤い光を見る事で、他の色を見るのに比べて活力が13.5％増し、腕の筋肉の電気的な活動も5.8％増すとされています。※4

頭痛に効くツボがこめかみがある為、ハチマキをしめつけるように巻くことで痛みを和らげることができます。

この様な一般的なハチマキでOKです。値段も安く効果もあるのでオススメします。タオルでも代用できますが、締めにくい為、ハチマキを1本持っていた方がいいですよ。夏はハチマキを濡らして使うと冷たくて爽快です。

百会(ひゃくえ)・合谷(ごうこく)・外関(がいかん)等のツボを押して治しましょう。百会といわれるツボは、どのタイプの頭痛にも効くとされています。

合谷は、脳に刺激がもっとも届くツボで目の疲れや肩こりに効果があります。

外関も頭全体の痛みや眼精疲労を軽減させる効果があります。

偏頭痛を予防できる食べ物もあります。
・アーモンド（血管をゆるめる作用のあるマグネシウムを多く含む）
・ごま（ビタミンEが豊富で頭痛改善に良い）
・豚レバー（セロトニンの放出を促すビタミンB2を多く含む）

アロマでリラックスする事で頭痛を和らげる事も可能です。冷却作用のあるペパーミントとユーカリ、鎮痛作用のカモミール、鎮静作用のラベンダーがお薦めです。

ストレスの溜まるような生活の乱れや睡眠不足などは避け、規則正しい生活・バランスの良い食事を心がけて下さい。そして、休日や夜は身体を休めてリラックスして偏頭痛に悩まされない生活を送りましょう。

『頭痛の原因は？突然の頭痛・長期間続く頭痛の対処方法』はこちらからご覧ください。