「自殺頭痛」と呼ばれる原因不明の恐怖の頭痛★群発頭痛の症状・予防

「自殺頭痛」と呼ばれる原因不明の恐怖の頭痛★群発頭痛の症状・予防

「自殺頭痛」と呼ばれる恐怖の群発頭痛をご存知でしょうか？その痛みは凄まじく、誰しもが発症の可能性があります。

今回は、群発頭痛に付いてご紹介させて頂きます。

「自殺頭痛」と呼ばれる原因不明の群発頭痛とは？

群発頭痛は、心筋梗塞・尿路結石と並び三大痛の一つとされており、別名「自殺頭痛」と呼ばれています。突然、目やその周囲に激しい痛みが現れる頭痛で1000人に1人程度が発症すると言われています。（有病率：0.056％〜0.4％程度）

そして、20〜40歳代の働き盛りの男性に発症することが多く、有病率は女性の3倍近くにもなるといいます。

群発頭痛の特徴は？？

群発頭痛の特徴は、1年〜3、4年に数回程度、1ヶ月〜3ヶ月間の群発期に毎日決まった時間に発症する場合が多いとされています。（中には時間だけがずれて発症する人もいます。）

主に、睡眠中に激しい痛みが起こり、約10分〜1時間、長いときは数時間もの間続きます。目の充血・涙目・鼻水等の自律神経症状を伴います。

群発頭痛の原因は？？

群発頭痛の原因は解明されていません。目の奥の血管（内頸動脈）が拡張し、それが神経に当たり頭痛が起こると考えられています。過労、ストレス、飲酒がきっかけとなって、痛み始めることが多いようです。

また、就寝後や明け方等の決まった時刻に発症することから、体内時計に狂いが生じることで痛みが発症するとも考えられています。飛行機の着陸時に耳を塞いでいたら、この痛みが出たというケースもあるようです。

群発頭痛の症状は？？

睡眠中に発作が来ると激痛で目が覚めます。目の後ろを通っている血管が拡張して炎症を引き起こすため、目の奥の痛みを自覚します。自律神経が刺激され、涙・鼻水、瞳孔が小さくなる、吐き気を伴う場合があります。　

痛みは数ある頭痛の中でも群を抜き、「スプーンで目玉をエグられる程」と例えるほどの痛みが急激に襲って来るのです。

※閲覧注意

群発頭痛の症状がでたら「頭痛外来・神経内科」へ

群発頭痛は、その痛みを周囲が中々理解してくれないという事があり、一人で苦しみ続けるという方も少なくありません。群発頭痛の症状がでたら、頭痛外来や神経内科で受診し、理解してくれる医師に相談をしましょう。

また、国内では、群発頭痛を知らない医療関係者も多い為、偏頭痛や三叉神経痛と間違われる場合が多いので、このように診断されて改善されない場合はセカンドオピニオンに相談して下さい。

群発頭痛の治療は、主に「純酸素吸入法」と「薬物療法」による治療になります。「純酸素吸入法」は、もっとも効果的な対症療法とされています。

純度100％の酸素を医療用の大型酸素ボンベからフェイスマスクを通して15〜20分吸入する治療法で、たいていは酸素を吸入して5分ほどで痛みは軽くなってきます。発作が起こったら、できるだけ早く行うとより効果的で、この方法は8割の人に効果があるといわれています。

薬物療法は酸素吸引と並行して行われ、トリプタン系の薬を専用の注射器で薬を投与します。予防的治療としてカルシウム拮抗薬であるベラパミル（ワソラン）や、ステロイド薬なども用いられています。医師としっかり相談をして治療方法を決めていきましょう。

家庭で行う群発頭痛対策

群発頭痛に鎮痛剤は無効です。早い段階で酸素を吸入するのが効果的で強い薬に頼らずに済む方法です。しかし、スポーツ用の酸素吸引ボンベは、量が少なく治療には向いていません。

ですので、医療用酸素ボンベとマスクを医療機関を通して、専用の業者から貸し出しを受けることができますので、主治医に相談してください。

また、酸素療法を毎日使用すると慣れてしまい、効果の表れが遅くなるといった方もいるようですので、それだけに頼らず、生活の改善を行なって下さい。

まず、アルコール、喫煙、暴飲暴食を控え、生活習慣を改善します。発症時のアルコールや喫煙は頭痛の悪化につながりますので、絶対にやめましょう。

怒ったり、ストレスをためず、適度な運動をして規則正しい生活を送って下さい。また、飛行機に乗ったり、長時間に渡り目を酷使する事はしてはいけません。チョコレートやチーズ等の乳製品、刺激の強いもの等は控え、バランスのとれた食事をして下さい。

痛みがある時は、体を温めて出来るだけ安静にして下さい。アロマセラピー等、リラックスできる方法を見つけましょう。マッサージやツボも効果があります。

群発頭痛に効くツボは？？

百会（ひゃくえ）：頭のてっぺんと左右の耳を繋いだ線の延長上に交わる部分を、指の腹で心地よいと感じる強さで押し付けていきます。

○天柱（てんちゅう）：首の後ろの髪の生え際、２本の太い筋の外側にあるくぼみを、押してからはなす動作を３秒ずつ繰り返します。蒸しタオルやホットマスクを天柱に当てて温めることも効果的です。

風池（ふうち）：天柱の斜め上、生え際と耳の後ろが交わる場所を、天柱と同様に押していきます。

とても辛い「自殺頭痛」と呼ばれる群発頭痛。お一人で無理をされず、医師に相談してみて下さい。また、日々の生活をじっくりと見直して改善していきましょう。