正しい耳掃除の方法・コツ〜耳鼻科&おすすめ耳かきで耳の病気予防〜

病気と現代医療

皆さんは耳掃除をどのくらいの頻度でどのように行っていますでしょうか?その気持ちの良さから耳掃除中毒となってしまい、逆に病院に通う人が増加しているようです。
そこで、今回は正しい耳掃除の方法・コツをご紹介させて頂きます。

正しい耳掃除の方法・コツ〜おすすめ耳かきで耳あかによる病気予防〜

耳あかとはそもそも何なのか??

耳あかの正体は、外耳道の耳あか腺から分泌される皮脂に空気中のほこりや皮膚の残骸が混ざって固まったものです。

汚いと思われがちですが、実は耳の中に適度な潤いを与え、傷つきにくくする重要な働きを担っています。耳あかには、殺菌作用のあるリゾチームという抗菌物質が含まれており、皮膚を保護し、小さな虫などが入らないようにバリア機能も果たしてくれているのです。

そして、外耳道には自浄作用が備わっており、ほこり等を含んだ耳垢を自然に外耳道の外側へ排出するように働きます。

つまり、耳垢があったほうが衛生的であり、耳あかは耳の外へ勝手に出て来てくれ、耳掃除をやり過ぎるとかえって耳内環境は悪化してしまうのです。

間違った耳掃除により発症する恐ろしい耳の病気とは??

耳垢栓塞(じこうせんそく)
耳垢塞栓とは、耳垢が固まり、耳の穴を塞いだ状態になることです。「難聴」「耳がこもったような感じ」の症状が出ます。綿棒を頻繁に使う人は、耳アカを耳の奥へ押し固めてしまい、外耳道に水が入ると耳アカがふやけて耳が聞こえなくなる状態になってしまいます。

耳垢栓塞は、子供では10人に1人、大人では5%の人程度の割合ですが、老人ホームにいる高齢者では、半分以上の人に見られるとされています。人によっては耳鳴り、頭痛、肩こり、めまい、のぼせ等の影響がでる人もいます。

外耳炎(がいじえん)
外耳炎は、外耳道が傷付き細菌感染を起こし、炎症や湿疹が出来てしまいます。触り過ぎることで、元々あった皮膚の殺菌作用が弱くなり、抵抗力も落ちてきます。

耳掃除をしていると痛みを感じる方や、高層階からエレベーターで降下した際に耳の奥がツーンとする、突然に耳鳴りがするという方は耳の病気の可能性があります。また、耳がかゆい場合は、外耳道に湿疹や炎症が起きている(外耳道湿疹)場合がありますので、耳鼻科を受診して下さい。

正しい耳掃除の方法・コツは??

まず、耳掃除の際の姿勢に付いて、誤ったイメージをもたれている方が非常に多くいらっしゃいます。「耳掃除といえば膝枕」と思われがちですが、膝枕は鼓膜が下になり、取り損ねた耳垢が鼓膜の上に付いてしまう事がありますので、耳垢掃除は必ずお互いが座った姿勢で行って下さい。

日本人の耳垢は、カサカサ・ドライタイプとベトベト・ウェットタイプの2種類に分別されます。世界的にはウェットタイプが基本ですが、日本人の場合は10〜20%程度で、多くの方がドライタイプと言われています。

ウェットタイプの方は、綿棒棒を使うとかえって耳垢を奥の方へ押し込んでしまうことがあります。ですので、耳掻きで外へ取り出すようにして下さい。

耳垢の原因となる物質を分泌する耳垢腺は、耳の入り口から1cm以内の場所にあり、それより奥は耳垢はたまりませんので、1cm以内の場所のみ優しく外へ取り出しましょう。

痛みを感じる場合、それは奥まで入れすぎている証拠です。2cmを超えると非常に危険ですので、限界でも1.5cmまでに止めて下さい。個人差はありますが、2〜3分程度の掃除を月1回でも十分です。どうしても耳掻きがしたいという方でも週1回程度にして下さい。

耳かきは、一度使ったらきれいに洗い、家族との使い回しは止めましょう。また、耳かきの反対側に付いているフワフワした「梵天」も、耳垢を押し込んでしまいますので使用しないで下さい。

ドライタイプの方は、めったに掃除をしなくても問題ありません。どうしても気になる場合は、直径3ミリ程度のベビー用綿棒にベビーオイルをつけて外耳道に触らないようにして1cm奥を周りをぬぐうように引き取って下さい。太い綿棒は、垢を奥へ押し込んでしまうので使用しないで下さい。

ウェットタイプの方、お子さんやお年寄りなど耳垢が詰まりやすい方、またウェットタイプの方でもご自身で耳掃除を行わない方は、数ヶ月に一度の頻度で耳鼻科を受診して耳掃除を行って下さい。耳鼻科の耳掃除はとても安全で、早く、安く行う事が出来ます。

耳鼻科での耳掃除とは??

耳垢の除去は立派な医療行為です。保険適応となりますので、初診でも千円程度で行うことが可能です。また、診療時間は数分程度であっという間に終わります。

吸引管で細かな耳垢を吸い出し、大きな耳垢は耳垢鉗子という専用のピンセットで取り出します。痛み等は一切無く、お子様でも安心して受けることが可能です。

耳鼻科で年に2〜3回除去しておけば問題はなく、普段は耳の中はいじらないようにすることが一番安全と言えます。

参照サイト一覧
『医療法人たまき耳鼻咽喉科│外耳道炎と耳垢栓塞』
http://www.tamaki-ent.com/disease/gaijidouen.php
『NAVERまとめ│耳かき』
http://matome.naver.jp/topic/1M0FG
http://matome.naver.jp/odai/2140300708577634701
『かみむら耳鼻咽喉科│正しい耳掃除の仕方』
http://www.kamimura-jibika.or.jp/topics/topic_3-2.html
『+wellness│耳そうじのしすぎにご用心!』
https://www.pluswellness.com/column/detail.php?legacy=suzuka/index01.html

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