睡眠不足は『万病のもと』という様な事が良く言われています。今回は質の良い睡眠法に付いてお話をさせて頂きます。
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睡眠の重要性
人の脳は常に活発に活動しており沢山のエネルギーを消耗しています。また、脳の疲れを取るには体の疲れを取る数倍の睡眠が必要だとも言われています。ですので、脳と体の疲れを取る取るために睡眠が必要です。「嫌なことも寝たら忘れた」と言う人がいるように睡眠を取ることで疲れた脳を休ませることができるため、睡眠は非常に効果的なストレス解消法です。睡眠が慢性的に不足すると、病気の元になるストレスが徐々にたまり、うつ病をはじめとする精神疾病や不眠症などの睡眠障害を発症することにもつながってしまいます。
そして、睡眠不足は高血圧・糖尿病・肥満のもとと言われるくらいに人体に悪影響を及ぼします。睡眠時に骨髄では白血球・赤血球・リンパ液などが生産され、血行が促進され体が持つ病気や病原体への抵抗力や免疫力を高める働きもあります。さらに睡眠中に分泌される成長ホルモンには、体組織の修復・再生、代謝を行う働きがあり、古くなったり傷ついた細胞などを直してくれます。
常に動き続けている心臓の負担を下げ、心臓を休ませることもでき、様々な病気の予防になるのです。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、入眠後に現れるノンレム睡眠時に特に多く分泌されます。成長期だけでなく大人にとっても重要で、古くなった肌や怪我、その他体組織の修復・再生、脂肪を燃焼させる働きなどがあるため、質の良い睡眠を取ることは老化の防止にも役立っています。この他にも睡眠は記憶の定着・学習効果の効率化にも繋がります。
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質の良い睡眠法とは?
では、どの様な睡眠が良いのでしょうか?コロラド大学などの研究によると、質の良い睡眠法として7時間の睡眠が必要なことが判明しました。調査によると、女性達がある認識力テストで最も高得点を出した人達の平均睡眠時間は7時間で、脳がよく働くようになるそうです。一方で、それ以下の人は脳年齢も4〜7年高くなることがわかりました。また、毎日7時間以上の睡眠をとっている人はアルツハイマー病にもなりにくいという調査結果もあります。
さらに別の研究では、寝不足の人達が4日間連続で10時間の睡眠をとった結果、痛みを感じることが25%減ったという結果になりました。つまり、十分な睡眠はどんな痛み止めより痛みを軽減させる効果があるという事です。充分睡眠していると血中のグルコースが減少し、食べ物による血糖値上昇などのダメージも睡眠不足の人より軽くすみます。
6年間睡眠不足になると血糖値が異常になり、糖尿病にもなりやすいことがわかっています。日本の研究では、乳がんのリスクが減る事がわかっています。充分な睡眠がない時にはメラトニンを分泌しないことが原因で乳がんのリスクが62%も高まるそうです。さらに睡眠不足はドーパミンを促してしまい、合理的思考ができなくなると言われています。
さらに、睡眠には食事も大切です。朝食をしっかりと摂り、特に魚・豆・乳製品等のタンパク質が多く含まれたものを食べましょう。眠気を誘うメラトニンというホルモンは、昼間元気に過ごすために必要なセロトニンが、夜になって変化したものです。一方で高カロリー食品は体内時計を狂わせ、睡眠不足を招くという研究を米イリノイ大学が発表しているので、それらを避け、また睡眠の4時間前には夕食をすませるようにしましょう。寝酒は、睡眠の質を落とすので要注意です。また、カフェインやタバコも睡眠の妨げになります。
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睡眠には成長ホルモンが分泌される夜22〜1時の睡眠が良いとされています。そして、スッキリ起きやすい時間は90分刻みと言われています。つまり、22時に就寝し7時間30分後の翌日の5時半頃に起床するという睡眠が一番理想的とされています。しかし、中々毎日の様に充分な睡眠時間を取る事が出来ないという人も少なくないと思われます。その場合には寝だめも効果的です。実は寝だめは寝不足分を補い、注意力も増し、回復力も早いことが近年の調査でわかってきたのです。
そしてどんなに少なくても最低3時間は睡眠時間を取るように心がけましょう。朝起きたら窓をあけ、太陽の光を浴び、雨の日でも電気をつけて明るい環境に身を置くことで、一日の状態を良くする事が出来ます。
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