年が明けると、初詣や初売り等のセールといった人ごみに行く機会が多くなります。「日本は安全」と思いがちの方が多くいらっしゃいますが、実は日本は「すり天国・ひったくり天国」と不名誉な名称で呼ばれています。
さらに、日本人の防犯意識の低さは世界的にも有名な為、海外の旅行先でも日本人がターゲットとなってしまう事が多くあります。
2000年頃からスリやひったくりの認知件数は急増し、ここ数年で少しずつ減少傾向にあるものの、自動車盗の認知件数は急増しています。都府県別にみると、東京や大阪の都市部でスリやひったくりが多いことが報告されています。
年末年始スリ・ひったくり多発!!対策&防止方法
ひったくりの実態〜対策&防止方法〜
ひったくりは、路上等ですれちがいざまに他人のバッグや財布等を奪って逃げるをいいます。発生件数は、減少し続けているものの、依然として1日約2件の被害が発生しています。
発生場所は路上で、発生時間帯は、午後6時以降の夜間に、バイクや自転車に乗った犯人から物を盗られるケースがほとんどです。
さらに、狙われるのはほぼ女性で、特に60歳以上の女性が最も多く被害に遭われてしまっています。
女性が多く狙われる理由は、女性の力が弱いことや、年配の女性は走るのが遅く追いかけてこないこと、男性の多くが財布を身につけているのに対して女性は財布をバッグ等に入れていまことが原因とされています。
では、男性は安全かというと、そんな事は決してありません。平成18年上半期のデータによると、認知件数12,320件のうち、男性は811件6.6%で、女性は11509件、このことから男性も15人に1人は被害者になっているのです。
バイクや自転車、さらには徒歩で後方からの追い越し様にひったくる手口が多く、現場から逃走する際にはバイクが約7割でもっとも多く、次に自転車・自動車となっています。
徒歩で被害にあった方の約6割が車道側でバッグを持っていることが判明しています。また、自転車乗車中に被害にあった方の約9割がひったくり防止カバー・ネットなどを装着しておらず、前かごから被害品をひったくられているのです。
ひったくりの被害にあわないようにするには、人の目が少ない暗い路地は避けて、歩道の明るい人通りのある道を歩くようにします。また、歩きながらの携帯電話(メール・電話)、ヘッドフォンによる音楽視聴は行わず、後方からのバイクや自転車が近づいてきたら特に警戒して下さい。ATMで現金を引き出した後は、要注意です。
かばんやバッグは車路側で持たず、バッグに引きひもが抜けるタイプの防犯ブザーをつけておきましょう。万が一、取られてもブザーが鳴り続けるので、犯人はバッグを捨てて逃げる可能性があります。
自転車に乗る時は、カゴにひったくり防止のカバーなどをつけるとよいでしょう。
ハンドバッグやトートバッグやひったくり以外にも、スリのターゲットになりやすい為、要注意です。リュックやショルダーバッグ等のスリに遭いにくいバッグで、チャックをしっかりと閉じておきましょう。
また、家の鍵と、免許証など住所の書いてあるものを同時に盗まれてしまうと、犯人に自宅に入られてしまう可能性があるため、鍵と住所の分かるものは別々に持つといいでしょう。
万が一、ひったくりにあった場合は、直ぐに110番通報をして下さい。犯人の特徴をできる限り覚えておき、詳しく伝えることが大切です。
スリの実態〜対策&防止方法〜
スリとは、他人が身につけている金品を、すばやく盗み取ることをいいます。近年は、外国人のスリグループによるスリの被害が増加し、集団での犯行も増加しています。さらに、犯行が知られると凶器を使う等、手口も凶暴化している為にとても危険です。
スリが多く発生する場所は、ラッシュ時の電車、人が集まる遊戯施設、お祭りやイベント・バーゲン会場などの人が密集する場所で多く発生しています。夢中になっていたり、油断していると、スリに狙われます。スリの被害にあわないためには、どんな時も警戒心を忘れないようにすることです。
夜遅くなってからの電車の中、駅のホームも注意が必要です。特に乗客が少なくい場所で酔いつぶれて寝てしまうと、取り囲まれて貴重品等を抜き取られてしまいます。
また、ズボンのお尻のポケットからはみ出すような大きめの財布、上着の内ポケットの財布もスリにあいやすい為に注意が必要です。飲食中等に、財布をいれたまま上着をイスや壁にかけない様にしましょう。
財布はバッグの一番下に入れ、バッグのチャックをしっかりと閉めておきましょう。そして、財布の出し入れはすばやく行う様に心掛けて下さい。
万が一、電車の中などでスリ集団に取り囲まれたと感じた時は、すばやく輪から脱出し、状況に応じて助けを求めます。さらに、カード番号はあらかじめ別にひかえ、カード会社の緊急連絡先を日頃から確認しておきましょう。
年末年始や季節の変わり目には、これらの卑劣な犯行が増える事が予想されます。ご自身が被害者にならない為にも、事前に対策を立ててしっかりと予防・防犯対策をしておきましょう。
掲載画像
『All Abput』
http://allabout.co.jp/gm/gc/55811/
『警視庁』
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/bouhan/bouhan1.htm
『防犯泥棒大百科』
http://www.hanzai.net/hanzai/suri.htm
コメント