前回は化学物質による化学物質過敏症について簡単にお話をさせて頂きました。衣類を始め、家具などにも化学物質は含まれていますが、我々の日用品の意外なものの中にも化学物質が大量に使用されているのです。
化学物質だらけの生活
朝、目覚めてからトイレに行き、食事をとって歯を磨き、シャワーを浴び洗髪をし、髪をセットして服を着て会社へと向かう、この行動の中全てに化学物質が含まれています。トイレでは漂白されたトイレットぺーパーを使用し、女性であれば生理用品のタンポンやナプキン、お子様であれば紙オムツを使用しますが、これらの高分子吸収態にも同じことが言えるのです。
食事では農薬や化学肥料、ダイオキシンが含まれた野菜や肉魚を合成洗剤で洗った食器で口に運びます。界面活性剤入りの歯磨き粉、合成シャンプーを使用し、防腐剤や化学香料の入ったスタイリング剤は化粧品を使用し、合成洗剤で洗濯をされた化学繊維の衣料を着て出かけることになります。このようにありとあらゆるものに、当たり前の様に化学物質が含まれてしまっているのです。
デリケートゾーンは特に注意
そこで今回は、体のよりデリケートな場所に使用する生処理用品のナプキン、タンポン、紙オムツについてお話をさせて頂ければと思います。なぜこの3つを取り上げるかというと、近年、この3つによる子宮内膜症等の健康被害が増加の傾向をたどっている為です。
ダイオキシンによる被害
20年ほど前、とある医学研究者の研究の調査によると、子宮内膜症の患者はダイオキシン類と同様の毒性をもつポリ塩化ビフェニール(PCB)類の体内濃度が高いと発表されています。疾患の要因としては、ダイオキシン等の内分泌撹乱物質(環境ホルモン)が原因だと考えられています。ナプキン等の素材には塩素漂白がなされており、ダイオキシンが含まれているのです。
タンポンでの死亡例も
また、1980年のアメリカではタンポンが原因で38人の女性が亡くなっています。製造メーカーはタンポンの吸収効率をよくするためにレーヨン繊維を使用していました。しかし、レーヨンは水分を吸収すると繊維がほぐれてきて、この細かい繊維が膣壁にささることになってしまいます。さらに傷ついた場所にブドウ状球菌が増え、菌の毒で高熱や血圧低下、嘔吐や下痢等の症状が発症してしまっていたのです。
これらのことから、肌の敏感な場所はより注意が必要だという事がわかると思います。自分や家族の為にも、ぜひ体に安全なものを使用する様に心がけてみましょう。オーガニックコットンで作られた布ナプキンや布おむつを使用し、洗濯には漂白剤や蛍光剤、香料や着色料等が含まれない無添加の洗剤や石鹸等を使用すると安全です。
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