我々の生活で発生する静電気の原因となっているその多くが『摩擦』が原因です。物質と物質が接触することで発生する『摩擦電気』と、重ね着した衣服を脱ぎ引き離して際に発生する『剥離帯電』とがあります。私たちは日常生活を送る中で、常に衣類と肌が接触していますので、この摩擦をなくすことはほぼ不可能に近いことになるかもしれません。しかし、これらの静電気を防止したり緩和させることは可能です。
静電気は病の原因に
化学繊維(合成繊維)は非常に静電気を発生させやすくなります。着用することで、衣類と衣類の摩擦や剥離により静電気が発生し、その発生した静電気が人体に帯電されていくのです。塩化ビニールやポリエチレン等はマイナス帯電し、私たち人間はプラス帯電します。静電気が少しずつ体に蓄積され、静電気帯電の状態を続けていると「ビリッ」と電気が走り症状が出るだけでなく、様々な病気の引き金にもなりかねません。免疫の低下、疲労やストレス、貧血や気だるさや肩凝り等の体調不良が起こります。
特にアレルギー体質の方は静電気を体にためてしまうと、自律神経失調症や疲労やストレスの蓄積、血糖や血圧の上昇、皮膚病悪化が引き起こされてしまいます。また、体内のカルシウムやビタミンCが減少してしまうので、健康・美容にも良くありません。
そして、静電気が家の中等のホコリを吸い寄せるます。ホコリの中にはアレルギーの原因となるダニの死骸や糞、カビ等が含まれており、それらを体内に取り込みやすくなるという危険性もあります。
静電気を減らす為の方法は?
では、どの様にして静電気を軽減させられるのでしょうか?戦前までの衣服は、綿や麻、シルク素材などの天然繊維が主でしたので、静電気発生は非常に少なかったといいます。しかし、戦後にナイロン等の化繊開発によってストッキングが女性に愛用されるようになり、そこから急速に静電気を感じる人が増えてきました。天然繊維は構造上、繊維の中に空洞があり、そこに適度に空気や水分が含まれている為、静電気を発生させにくくします。ヘンプを始めとした麻繊維は家庭内の電磁波等をブロックする性質もあるといいます。
靴に一工夫
次に静電気を防止するためにはゴムやビニール製のスニーカーでは無く、自然繊維で出来た革靴を履きましょう。昔の人は土の上を草履や雪駄等で歩いた為に、静電気も自然に地面へと放電されていました。近年の靴底には、電気を通しにくいゴムやプラスチック等が使用れれているめ静電気が帯電しやすく、さらに帯電した静電気が地面に逃げなくなり、余計に体内に溜めてしまうことになっています。
さらに靴の静電気を防止するには、ソールの薄いつま先部分に水を吹きかけるとよいでしょう。こまめに吹きかける事で、靴から発生する静電気をある程度防止することが可能です。また、髪の毛の静電気防止対策にはオレイン酸が多く含まれる椿油が効果的です。
食生活にも気を付けて
摩擦や剥離も静電気発生の大きな原因ですが、体内の酸性化も原因の一つなので、特に乾燥した冬場の食生活は気をつけましょう。健康な体内は弱アルカリ性、皮膚表面は弱酸性の状態になります。その事で体の内と外で電気のバランスが取れています。しかし、この体内バランスが崩れると、体内にプラス電子が多くなり体内が酸性に傾くと、逆に皮膚表面はマイナス電子が多くなった状態になりより静電気を発生させやすくなってしまいます。
静電気は思っているよりも非常に危険です。ですので、冬場の化学繊維の重ね着等には細心の注意が必要です。
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