『衣・食・住』とあるように、私たち人間にとっては生きていく上で衣服は切っても切り離すことが出来ないくらい重要なものです。衣服の歴史はとても長く、古代から防寒の役割として体に身にまとう様になりました。
私たちが日々、身に付けている衣類に防寒対策以外にもは様々な役割があることをご存知でしょうか?寒暖や紫外線、雨露や虫等の外敵から体を守る役割がある他にも、ユニホームや制服で所属を識別することに使用されたり、豪華さや豊かさ、伝統や文化を象徴したり、個性や流行の追求といった人間性の誇示の為の役割があるとされています。
天然繊維と化学繊維
『衣類』と一言でいっても、その種類は莫大な量になり、服を形成する生地だけでも様々な種類があります。主に生地の種類は自然界にあるものを材料として製造された『天然繊維』と、化学物質を主成分とした『化学繊維』の二種類に分類されます。
植物繊維・動物繊維・鉱物繊維
『天然繊維』は植物繊維・動物繊維・鉱物繊維に分類することが出来ます。植物繊維には、木綿や麻、竹等の繊維があり、動物繊維には羊毛や絹が代表されます。衣類の品質タグには「コットン・リネン・アンゴラ・シルク」等と表記がされていますが、それらは全て天然繊維という事になります。また、鉱物繊維は石綿と呼ばれ衣類で使用されることはありません。
合成繊維・半合成繊維・再生繊維
『化学繊維』には合成繊維・半合成繊維・再生繊維に大まかに分類することが出来ます。合成繊維は石油を原料としているものが多く、日常ではポリエステル・アクリル・ポリウレタン等といった表記を頻繁に見かけることがあるかと思います。
合成繊維はセルロースやタンパク質のような天然原料に 化学薬品を反応させて作った繊維で、アセテート、トリアセテート、プロミックス等が有名です。
再生繊維は天然繊維を一度溶かし繊維に作り変えた植物系とペットボトル等を再生してできた化学系の2つがあり、レーヨン・キュプラ等があります。これ以外に無機繊維というものがあります。
これらの化学繊維で製造された衣類に関し、天然素材の衣類に比べても数多くのトラブルが厚生労働省を始めとした様々な機関から報告されています。化学繊維の原料は石油です。化学繊維の衣服を身に付けるということは石油を常に肌に付けるという事になります。
化繊で作られた衣類は価格や手軽さの面から、現在では多くのブランドや洋品店で数多く製造販売されています。その結果、近年では色々な弊害が起こっていることも真実です。年々化繊の衣類を着用する事で肌荒れやかぶれ、痒みといった様々な肌トラブルを発祥してしまう人が増加しているといいます。
衣類は身体を守る身体を守るもの
本来、衣類は自分自身の身体を守るためにあるものです。肌着や寝巻きを始め、衣類は常に肌に触れるもの。だからこそどの様な衣類が安心で安全なのかという知識を身に付け、慎重に選ぶことが出来る選択肢を持つ事が大切です。その為には、ファッション性だけを追い求めることなく、常に自分の体に触れるものと考え、十年後、二十年後の自分の健康な体も考えた衣類選びをしていきましょう。
コメント