残留農薬と薬品残留の危険性

安全な衣料と生産の実態

今までにもコットン栽培は大量の農薬が使用されているというお話をさせて頂いてきました。コットンは80ヶ国以上で栽培、そして世界の農薬使用量の25%を占める程の大量の農薬が使用されているのです。近年、野菜やフルーツ等の食品の残留農薬問題が危惧されています。では、これほどまでに農薬が使用されて育てられる普通のコットンで製造された衣類の残留農薬はどうなのでしょうか?

残留農薬について

とある残留農薬の調査によると「19ヶ国33品種の綿花に含有していた228種類の化学物質のうち有害の化学薬品や重金属はほとんど検出されず、検出していても規制値よりはるかに下回る微量であることが判明した」というデータがあります。

また、ドイツのBremen Cotton Exchange(ブレーメン綿花取引所)で実施されている検査では、ホルムアルデヒド・PCP(ペンタクロロフェノール)・Ph値・重金属・落葉剤等、228種類の残留農薬の検査を行いました。その結果として、コットン繊維から検出される化学物質は、Eco-Tex 100基準の許容範囲の極微量しか検出されていないという報告がされています。つまり、通常のコットンの残留農薬は食品の許容値より低い数値であり、オーガニックコットンと比べてもそれほどの差は無いということになるのです。その為、普通のコットンを取り扱う業者はこぞってこのことを打ち出します。

残留農薬の実態

では、なぜ栽培でも認証でも大変なオーガニックコットンがそれほど良いとされるのでしょうか?化学物質アレルギーの方がオーガニックコットンの衣料を着用しているときは何の症状も出ないのに、通常のコットン衣料を着用すると症状が出てしまうというケースを多く聞きます。

それにはまず、オーガニックコットンでは化学薬品による加工が行われないという違いがあるのです。しかしこれでは、普通のコットンも加工段階で化学薬品を使用しなければ良いのではないだろうか?という事になってしまいます。

そこで思い出して下さい。『普通のコットンの危険性』の記事の中で「すでにヨーロッパ等では私用禁止されている危険な農薬が、インドの綿花畑では多量に使われており、さらに綿花栽培の正しい知識がない為、害虫の被害を受けない時期でも農薬を使用します。育った綿花には農薬をかける為、繊維が農薬を吸い込み、とても危険なコットンが出来上がる。」との記載をさせて頂きました。

ドイツの調査機関等が調査対象とする綿畑は、自国への輸入元となり大型栽培とする畑が中心で、その畑はその調査機関や自国団体によって管理がなされている可能性が高いのです。この様な調査機関がインドの山奥の小規模農家を対象とする可能性は極めて低いと考えられます。使用禁止の劇薬を育った綿花にふりかけているような農家で監査が行われていれば、このデータの様な結果ではなく、大量の残留農薬が検出されることでしょう。

また仮に小規模農家を対象とした場合でも、加工前に集荷された普通のコットンを対象として行っているのであれば、様々な畑のコットンが混ざり合わさる確立が高くなります。例え一部の残留濃度が高くても、混ぜ合わさることで検出濃度が低くなるという事も想定できてしまうのです。

農薬に使用される化学物質の内、少なくとも107の物質が発ガン性が有り、先天性異常や運動機能障害、不妊やホルモンの分泌異常、急性中毒などを引き起こす物質が多数使用されています。アメリカ国内に登録されている中で最も毒性の強い薬品のアルディカーブ、発ガンリスクが高いとされるアセフェートが害虫駆除剤として広く使われているのです。ですので、残留濃度がたとえ極微量しか検出されていなくても、検出されていることに違いは無いと考えることが最良の選択といえます。

オーガニック衣類


農薬・薬品の残留リスク

また、オーガニックが良いとされる理由の一つとしては土壌や水を始めとした環境を汚染しないということです。農薬や化学肥料が大量に使用される畑は次第にやせてしまい、さらに養分が必要となる為にこの様な劇薬を使い続けなくてはいけないという悪循環が起こってしまうのです。

そしてもう一つの理由としては、それを栽培する人間、そしてその地域の住民たちを農薬の被害から守ることができます。子どもは大人に比べ、食生活や代謝の違いからか農薬に起因する健康障害を遥かに受けやすいとされています。この様な農薬を大量に使用する農地での子ども達の多くは、生涯を通じて摂取する総量の約35%に当たる発ガン性物質を5歳までに吸収してしまうと言われているのです。されにより多くの病が発症しています。また、生まれてくる子ども達の中にも生涯を持って生まれてくる子どもが多くいる事も事実です。

また、消費者としては残留農薬以上に危惧しなくてはならない事は加工時の薬品の残留です。化学糊・漂白剤・化学染料・防腐加工剤・柔軟仕上げ剤等の様々な化学薬品で処理をされた衣類は化学物質で汚染された状態にあります。それによる環境ホルモンの身体への影響が心配です。

環境ホルモンは、生殖異常や生殖器異常、悪性腫瘍の増加や継世代的障害の原因物質として報告されています。これらは口から吸収されるよりも、皮膚から吸収されるリスクの方が高いという調査結果もあるのです。だからこそ、衣類はより安全で環境と人体に良い物を選ばなくてはいけません。

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