かのアインシュタインは、「もし、ハチが地球上からいなくなると、人間は4年以上生きられない」と予言しました。その理由は、ハチがいなくなると受粉できなくなり野菜や果物が生産されなくなってしまうからです。そうすれば、植物の光合成によって酸素が供給されず、人間は野菜から必要な栄養分を摂取することもできなくなり、その結果人間も地球上からいなくなってしまうということです。
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ミツバチの大量失踪で人類の危機に!!
この予言に近い事が既におこっているのです。米国で突然ミツバチが姿を消す事態が起き、受粉に頼る野菜や果物を栽培している農家に大きな打撃を与えて、その数は28州を数えヨーロッパや、日本でも同じ時期に同じ現象が広がっていることが確認されています。ミツバチの大量失踪は農業を根底から揺るがす大問題に発展しているのです。
最初に問題が起こったのはアメリカ合衆国カリフォルニア州のアーモンド農園で、2000年代に入りアーモンド産業が地中海沿岸諸国の生産量を大幅に超える世界の80パーセント以上の生産量になるまでに発展してきました。アーモンドの花に受粉をするのはミツバチの仕事なのですが、2005年あたりから突然生産が落ち始め、専門家が調査したところ、原因はミツバチの集団失踪であることがわかりました。専門用語でCCD・蜂群崩壊症候群と言うそうです。1箱に50000匹以上いるはずの巣箱から突然蜂が突然いなくなるので、ミツバチの数が激変し授粉がなくなるために生産量もそれにつれて激減したのです。ミツバチは繊細な性格で巣の環境が気に入らないと巣を捨てこうした集団脱走を図る事があるようですが、この農園のミツバチの行動はそれとは異なっていて、残された巣には女王バチ、卵や幼虫、そして羽化したばかりの若い働きバチが残されているのです。
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日本にも及ぶミツバチの大量失踪
まず考えられるのが運動神経の麻痺による帰巣感覚の喪失で、モンサント社のネオニコチノイドという強い殺菌力を持った農薬の大量散布によって、ハチの運動神経が破壊され巣に戻る事が出来なくなってしまったのではないかということです。研究者が、巣に残ったわずかなハチからDNAを採取して調べた結果、免疫力が低下していてウイルスに感染しやすくなっていることが分かったのです。
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その事態はヨーロッパ7カ国に飛び火し日本にも及んでいます。養蜂家によると異変は長い歳月をかけて徐々に進んできたのではなくて、ミツバチの大量失踪は突然一斉に起こったようです。日本で養蜂に使われているミツバチの種は西洋蜜蜂で、農水省によると、平成20年夏の調査では前年比14パーセント減少しているようです。ミツバチは女王バチ1匹と1万〜数万匹の働きバチなどの群れをひとつの単位として「1群」と数えるのですが、平成19年は3万8592群だったのが、20年には3万3220群に減っていたのです。
ミツバチの保護はとても重要なことで人類の存亡にも関わる問題です。ミツバチを死にいたらせない為にも殺虫剤・枯葉剤等を使用しないことが私達にできる最低限のことではないのでしょうか?
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