厚生労働省は1日の野菜類摂取量を350gとして目標値に掲げています。しかし、1日の平均値が、どの年齢層でも下回っているのです。
その一方で、野菜飲料の市場規模は2012年に1600億円を超え、野菜の代わりに野菜ジュースを飲んでいる方が多くいる事が考えられます。また、果実・野菜ジュースに1世帯あたり年間約8,000円も費やしているのです。
野菜飲料がどの様な製造方法を経て作られているのかという事を、ご存知でしょうか?どの様な野菜が使用され、どの様なものが加えられているのかご存知でしょうか?
「1日分の野菜がこれ1本」がウリの野菜ジュース、飲み続ける事で健康になるどころか不健康になる可能性があるのです。
病気も招く!?野菜ジュースの中身と製法
添加されているビタミンCにはこんな役割があった!
本来、野菜や果物にはビタミンCが豊富に含まれていますが、野菜ジュースにする過程で熱する為、熱に弱いビタミンCは失われてしまいます。
もし、野菜ジュース・清涼飲料水の栄養成分表示にビタミンCが記載されていた場合、栄養強化と変色防止の為に合成ビタミンCを添加しているといえます。また、添加物のビタミンCは酸化防止剤としてお茶等の飲み物に使用されている事があります。
消える栄養素!知られざる野菜ジュースの製法
野菜ジュースは安価な野菜を世界中様々な約15か国の国から集め、中には安全性が問題視されている中国産の野菜が含まれる場合もあります。それらを加熱して水分を飛ばし体積を6分の1にまで濃縮させ、ケチャップの様なドロドロの濃縮ペーストを冷凍して日本に輸入しています。
このペーストに水を加え元に戻す事を「濃縮還元」と言い、濃縮還元する事で野菜の香りや栄養素が失われてしまいます。また、国内で還元した場合、「国内製造品」と表示しても良い事になっているのです。
野菜ジュースにも含まれる危険な食品添加物
野菜ジュースの原材料名に「香料」と表示されている物が多く存在します。上記で記載した様に濃縮還元を行う事で香りが失われますが、香料という食品添加物で補っています。この香料は科学的に合成され、その数は3200種以上あり、それらを組み合わせる事で作られるのです。
例えば、イチゴの香料の場合、酢酸エチルや酪酸メチル・カプロン酸メチル等の20種類以上を混ぜて天然に似た香りを作ります。しかし、様々な種類を混ぜて作った香料であっても原材料には「香料」と表示するだけで済んでしまいます。
また、商品を長持ちさせる保存料や添加物の発色剤・果糖ブドウ糖液糖等も含まれています。さらに、発色剤には亜硫酸ナトリウムが使用され、発がん性や変異原性(遺伝子を傷付ける毒性)があり、添加物の中で最も毒性が強いと言われています。
生野菜特有の豊富な栄養素を摂取しよう!安全な自然栽培野菜に注目!!
安全!皮まで丸ごと食べられる自然栽培の新鮮な野菜!
野菜は加工されていない新鮮なものを口にしてください。「安全な野菜」として、近年「自然栽培」が注目されています。
肥料や農薬を一切使わず野菜が作られ、皮ごと美味しく食べる事が出来るので栄養価も高く、鮮度が長持ちします。生ではもちろんの事、蒸し料理ですと栄養価を損なわず、野菜本来の味で美味しく食べられます。
野菜なら食物繊維が豊富でお通じにも効果的!
野菜ジュースと比べて生野菜は食物繊維が摂取出来ます。食物繊維には、水に溶けにくいタイプと水に溶けやすいタイプの2種類に分かれ、加工過程でジュースにする時に飲みにくさを解消する為、食物繊維を取り除いてしまいます。
例えば、リンゴをすり下ろすと、ドロッとしますよね。そのドロドロが食物繊維です。野菜を食べる事で食物繊維を摂取出来、お通じや血糖値上昇を緩やかにしてくれます。
腐らない!?コンビニのカット野菜でも安全??
では、生野菜であればどの様なものであっても安全なのでしょうか?コンビニやスーパーで予めカットされて売られているサラダがあります。カット野菜やパック野菜はすぐに食べられる状態で売られている為、手間がかからずに楽でリーズナブルだと思います。
しかし、これらの商品は加工過程で殺菌処理により薬品漬けにされていたり、品質低下を防ぐ為に保存料や防腐剤が含まれています。つまり、薬品の入ったプールに流れてきた野菜を食べている事になってしまっているので、生野菜でも加工されていないものを食べましょう。
手軽に買えて飲めてしまう野菜ジュースですが、加工する事によって様々な野菜本来の栄養素が無くなってしまっているのです。食生活の基本はバランスよく食べる事なのです。
野菜ジュースは生野菜の代わりにはなりませんので、栄養素の高い新鮮で安全な野菜を摂りましょう。普段の食事で野菜を出来るだけ多く食べる様に心掛ける事が大切です。
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