危険な家には、化学物質が大量に使用されているのにも関わらず、気密性が高い為に、換気が不十分になってしまうという問題点があるということを前回ご紹介させて頂きました。それによって引き起こされている問題の一つが『シックハウス症候群』です。
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新築病と呼ばれるシックハウス症候群
シックハウス症候群は、住原病や新築病などと呼ばれることもあります。シックハウス症候群は、住宅室内の空気汚染が原因となっている健康障害の総称です。
一般的には化学物質が引きおこす症状を指すことが多いですが、ダニやカビが原因のアレルギーもシックハウス症候群に含めて考えられるようになっています。近年は学校での室内空気汚染による健康被害として「シックスクール」も問題として指摘されているのです。
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化学物質とダニ・カビにはご用心
シックハウス症候群の原因は次のようないくつかに分類する事が出来ます。
一つ目は、建材から揮発する化学物質が原因の場合です。住宅に使われている塗料・合板・接着材・壁紙などの化学物質を含んでいる新建材が多く使われており、それらから気体となって発散する化学物質によって室内の空気が汚染されています。厚生労働省は、早急な対策が必要な化学物質として次の6種類を選定しています。揮発性化合物のVOCの、ホルムアルデヒド・トルエン・キシレンが3種類で、薬剤の木材保存剤・可塑剤・防蟻剤の3種類です。
二つ目は、日常生活品・家具から揮発する化学物質が原因です。家具や絨毯やカーテンから揮発する化学物質もシックハウス症候群の原因になってしまいます。
住宅建材と比較しますと家具類は、揮発する化学物質に関しては配慮されていないことが多い傾向にあり、難燃剤・防虫剤・接着剤などの多様な化学物質が使用されています。住宅を新築したりリフォームした場合に起きることが多く報告されていますが、暖房器具・防虫剤・スプレー・煙草・化粧品などの日常生活品からも化学物質が発生してシックハウス症候群の原因になってしまうのです。
三つ目は、今までの記事でもお話させて頂いた様に、換気不足が原因になっている場合です。技術の進歩に伴い住宅の気密性や断熱性が進みましたが、換気への対策が不充分でありますので室内の空気汚染の原因になっています。
四つ目は、カビやダニが原因となっています。充分な換気ができないことに関連して湿度が高くなり結露が発生しやすい住宅環境では、カビやダニの温床になってしまうのです。それによりカビやダニ、埃等によって引きおこされるアレルギー症状等の健康に対する悪影響がでてきてしまいます。特に室内でペットを飼われている方はダニや埃には注意が必要です。
五番目は、人間の体質の変化が原因になっているケースがあります。化学物質に過敏な体質の人やアレルギー体質の人が増えていますが、これは環境汚染や食品添加物が原因になっている場合等、様々な要因も関係してくるのです。そして、ストレスなど心理的な要因もシックハウス症候群の原因ではないかと考えられています。
この様にシックハウス症候群の原因には様々なものが関係しているのです。次の記事では、シックハウス症候群の症状に付いてお話をさせて頂ければと思います。
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