安全な食に付いて、ご紹介させて頂きました「自然栽培」に付いてここではお話をさせて頂きます。
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自然栽培とは
自然栽培とは自然の野山を手本にし、化学農薬や化学・有機に関わらず養分供給を目的とした肥料を一切使用せずに、太陽の光や雨、土が本来持つ力を最大限に生かした究極の農法と言われています。近年では農薬を使用せずには絶対に実が付かないというリンゴを見事に自然栽培にて達成された『奇跡のリンゴ』で有名な木村秋則氏が多くメディアに取り上げられ、その半生が映画化されるまでに話題を呼びました。
自然農法の創始者であり、世界的に有名な福岡正信氏の農法では、無農薬・無肥料に加えて不耕起・無除草というのが4大原則で、空中窒素を固定するマメ科のクローバーと種籾にミネラル分の補給になる粘土団子を利用することにより、米麦連続不耕起直播栽培として実践されました。福岡氏はさらに「自然が主役、何もしないのが最高の農法」という事を謳い「草一本人間が作っているのではない、自然が作っている」「やればやるほど、自然から離れていく」といった言葉を残しています。つまり、田は沼や川辺の自然植生を参考に土作りを行い、自然との共生を追い求め、自然に作物が育つ中で人間が最低限の手助けするという方法が取られています。
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無農薬・無肥料・不耕起・無除草
有機肥料さえも使わない理由は、使用することで硝酸性窒素が多くなり、それが虫をおびきよせる原因になります。動物の糞尿の中には抗生物質が含まれていて、その影響で土の中の微生物バランスが崩れて特定の病原菌が突出してしまい、人体に悪影響をもたらすことが懸念されているのです。
また、土は植物の根や地中の微生物や動物の働きで生物的・化学的に耕されます。耕起をしない事で、地中の微生物や動物の営みを壊さずに自然のあるがままのフカフカとした土壌を作ります。そして、除草をしない事で虫の中に食物連鎖が行われ害虫等から守る事が出来、草木の死骸が土に返ってカルシウム(ミネラル分)が土に返ることにより養分豊富な土が生み出されます。
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しかし、日本ではまだまだ自然栽培をしている農家が少ないのが現状です。自然栽培に転換しても、今まで農薬や化学肥料で汚染された大地では結果が出にくい事があり、収穫量が一時的に不安定になるということから、現代でもまだまだ理解されない場合もあります。
自然栽培には数多くのメリットでがあります。肥料や農薬にかかる費用はかかりませんし、害虫や雑草も減り、収穫が安定期に入ると気候の変動や異常気象に強くなり、品質も味もしっかりとした鮮度が長持ちをする本物の安心で安全な作物が収穫出来る様になります。
自然栽培が広がりそれが常識になる頃には、我々人間は健康で丈夫な生物本来の身体を取り戻し、地球環境も大幅に改善されて豊かな環境へと変わるのではないでしょうか。
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