『ポストハーベスト』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは、日本から海外への輸出には禁止されているのですが、農作物等の輸送時に害虫やカビの発生などによる損失を防ぐためにおこなう薬剤処理の事です。
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ポストハーベストのハイリスク
野菜や果物の輸入には、植物検疫という関所があり、病害虫を摘発しています。横浜港のデータでは不合格のケースが非常に多く、不合格になると燻蒸か廃棄かを輸入者が決めることになるのですが、ほとんどが燻蒸されることになります。燻蒸とは、果実や穀物の長期保管や輸出にあたり気化された薬品を浴びせて殺虫や殺菌をすることです。日本への輸入の場合は、輸出元で倉庫に収納する時・船積みする時・日本の港に着いた時の計3回行われています。この際に用いられる薬品は、臭化メチル・青酸化合物・EDBという劇薬で、発ガン性や催奇形性が認められており、防毒マスクや酸素吸入の武装をして行われているのです。
この燻蒸はグレープフルーツやマンゴー、パパイヤ等の果実を始め、米や小麦、牛や豚の餌である飼料にまで行われています。アメリカンチェリーにも強い毒性があるのが臭化メチルが使用され、輸入先の農場では日本向けに特別な殺菌剤のプールを用意して浸け込むケースもあるといいます。カリフォルニアレモンはヘタ枯れ防止のために除草剤2-4Dが使用されていることが判明し、発癌物質のダイオキシンを不純物として含んでおり、環境ホルモンで生殖機能への影響が問題になりました。その為多くのスーパー等で国内産に切り替える処置が取られたのです。
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検疫所は笊状態!!危険な輸入品が国内に流出中
海外からの毒食品の流入を水際で食い止めるため、とても需要なのが検疫所によるモニタリング検査です。厚生労働省の「2011年度 輸入食品監視統計」によると、輸入食品等に関して1257件の食品衛生法違反が発覚し、積み戻しや廃棄等の措置がとられたそうです。しかし、実際に検疫所が行う輸入食品のモニタリング検査の実施率は、全量の2.8%程度にしか過ぎなず、ウイルス検査に至っては生食用の貝類以外は行われていないという実態があります。
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国内の鶏肉消費量の約10%を中国から輸入している日本ですが、鳥インフルエンザウイルスに関しても無防備なままの状態であり、試験検体以外は、検査結果を待たずに検疫所を通過する為に、問題が発覚したときにはすでに国民の胃袋に入っていることになるのです。食品の約6割を輸入に頼る日本にも関わらず、検査機能を備えるのはなんと横浜と神戸の検疫所だけという、危険な輸入食品に関してまさに笊とも言える状態になってしまっています。それを回避する為にも国内で安全に作られた野菜や果物を口にしましょう。
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