昔から『病は気』からと言われています。今回はプラシーボ効果に付いてお話をさせて頂きます。
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プラシーボ効果とは
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プラシーボ効果(プラセボ)とは、薬効成分を含まないプラセボ(偽薬)を薬だと偽って投与された場合、患者の病状が良好に向かってしまう様な治療効果作用の事を言います。プラシーボ(Placebo)の語源はラテン語の「喜ばせる」に由来しており、患者を喜ばせることを目的とした薬理作用のない薬のことを指すようになったとも言われています。薬以上の効果が表れることがしばしばあり、現在様々な分野から着目されているのです。一般の人達は薬を飲むことで症状が改善されるはずと思っている為に、その思い込みが症状を改善してしまいます。例えば角砂糖を「とても効く薬です」と患者に告げて飲ませると、不思議なことに薬としては全く効果がないにも関わらず病気の症状が改善してしまうというものです。
ある大学病院の内部調査のデータによると、 内科の誤診率は7割程度あるということが判明しています。つまり3割程度しか病名すら当たってないことになります。それにも関わらず、病院に言って治ったという人が多くいるということは、プラシーボ効果であると言う事が考えられるのです。
とある実験では、確実に薬効があるとされている薬としてプラセボを投与したところ、3割以上に効果があったといいます。また、別のプラシーボ効果の研究によるとトニックウォーターとライムをウォッカだと信じ込んで飲ませたところ、それを飲んだ人々は判断力が悪くなり、簡単なテストもできずIQも低くなったそうです。ノンアルコールビールを通常のビールとさせて飲ませると、まるでアルコールが入ったかのような陽気な状態になるという事もあるそうです。
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「病は気から」は本当!!
この他にも、ブラシーボ効果には様々な効果や結果があります。偽薬が一番効果のあるのは鎮痛剤としての役割で、最高で8mgのモルヒネと同等の効果を得たそうです。偽薬で鎮痛作用を持つ脳内物質エンドルフィンを分泌する引き金となり、痛み止めの効果を発揮したということです。また、82人の被験者全員に同じ偽薬を渡し、半数には「一錠2.5ドルの新薬」、もう半数には「一錠10セント」と伝え飲ませたところ、値段の高いグループは85%、値段の低いグループは61%が痛みが緩和したと答えたそうです。つまり、値段の高い偽薬は低価格の偽薬より効果があり値段を聞くと人間はより身体に効果があると思い込む性質があるのです。
また、鍼はり治療が偽薬より効果があるかどうかの調査により、儀式的に医療装置を使うことで偽薬を超えるような効果が見られことが証明されました。この他にも喘息や鬱、関節炎にも効果があり、さらには体外受精の妊娠成功率も上がるそうです。また、偽手術でもかなり多くの患者が快方へ向かったことが報告されたり、薬を意識的に服用することが大事な心不全でさえも偽薬でも助かる見込みがあるという発表がされているのです。
信じる心や希望、そして人間の勘違いと思い込みが病気まで良くしてしまうプラシーボ効果ですが、研究結果を見ると実際に効果があるのが伺えます。『祈り』の記事でもご紹介した様に、プラスのポジティブな気持ちと思いを持つ事が大切です。信じるものは報われるという言葉とおり、自分の力、人間が古来から持ち合わせた治癒能力を信じてみてはいかがでしょうか。
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