前回は、プラスチックのオモチャは危険というお話をさせて頂きました。その中でも、特に中国製の玩具には注意が必要です。
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中国製玩具から環境ホルモン検出
2011年に国際環境NGOグリーンピースは、中国と香港で販売されている玩具から環境ホルモンを検出したことを発表しています。さらに、乳幼児の発育に影響があるのでプラスチック製玩具は買わないように呼びかけています。
香港・北京・上海・広州で30種類のプラスチック玩具に対してサンプリング検査を実施した結果、中国の20種類のうち15種類から欧米では禁止されている環境ホルモンのフタル酸エステルが検出されたのです。香港では10種類の内6種類から環境ホルモンが検出され、その中の一つの濃度は3割に達する程の高濃度レベルでした。これらの生産地はいずれも中国国内の工場で生産されていました。
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中国製の玩具の7分の1が政府規定の安全基準に達していないとされ、上海で行われたサンプル抽出調査では40%近くの玩具が安全基準を満たしていないことが判明しました。これに伴い、品質監督局は児童の健康に危害を及ぼす懸念のある一部の玩具の回収を強制執行するそうです。
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法規制されていない危険物質
そもそも、中国国内の玩具製品の安全性については、物理的性能や燃焼性、化学性能、表示と使用説明の有無がサンプリング検査で調べられるだけになります。最も重要な人体に有害な重金属や化学物質に関する検査項目が無いのです。その結果として、海外では使用が禁止されているフタル酸エステル等の有害な化学物質を含んだ危険な玩具が国内市場に溢れている状況に至っています。実際に香港では、フタル酸エステルは未だに規制されておらず、周囲からは法規制が遅れているという声が上がっています。
環境ホルモンは、内分泌と生殖機能に負荷を与えるだけではなく、他の臓器機能にも様々な影響を及ぼす危険性があります。重金属玩具は、超合金ロボットを指すものではなく、高濃度の鉛ペンキで塗られた玩具のことを指し、この危険な鉛ペンキの玩具が世界に大量に輸出されています。
世界の4分の3が中国製
安全基準の非常に低い中国により、世界の玩具の総生産量の4分の3が作られているのです。近年では中国食品の危険性が取り立たされています。
玩具は子どもにとって同じように成長に欠かせないものです。そして、口に入れてしまうものでもあります。だからこそ、食品同様の安全を確保する事が重要といえるのです。
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