化学繊維の衣服を着ることによって、様々な肌トラブルが発症されているという話を頻繁に耳にします。そこで今回は化学繊維による肌荒れ等の症状をご紹介しましょう。
子どもの肌荒れの原因
「ウチの子が化繊で肌トラブルを起こした。」という話をよく小さなお子さんを持つお母様から伺うことがあります。それは、我々大人よりも乳児や幼児の方が肌が薄く敏感な事が原因です。
化繊の摩擦は強く、皮膚への負荷がかかります。そこで乾燥や静電気によって痒みが生じてしまうのです。さらに、患部をかいてしまうことにより、よけいに肌が荒れてしまいます。
子どもは大人よりも体温が高い為に大量の汗をかきます。しかし、化繊は汗の吸収率が非常に悪く、汗のpHは通常は弱酸性ですので、そのまま放置された状態になると痒みや発疹、かぶれや汗疹になってしまいます。この様に小さなお子様にはより肌に優しい綿素材が必要となります。
大人も化繊で肌が荒れる
また、化学繊維による肌荒れは大人でも頻繁に発症します。女性の方ですと、冬の時期に太股の内側がカサカサになって痒みを生じてしまうという人が多くいるそうです。それはナイロン製のストッキングを着用していたのが原因と後になってわかるということが殆どらしく、春になり着用を止めると直ぐに痒みがひいて来たというお話も頻繁に耳にします。
インナーウェアの盲点
また、近年では男性の方でも多く見られます。それは化学繊維によるインナーウェアが一昨年より大流行したことがその背景にありました。ヒートテック等のインナーウェアは保温性が高い為に冬場、大変な人気があるそうです。
しかし、寒暖の差が激しい日の日中には気が付かないうちに汗をかいてしまっています。すると吸収性の悪いナイロンにより、汗疹等になってしまいます。さらにそのまま着用を続けると、汗による雑菌でさらに患部の状態は悪化する可能性があります。
夏場のYシャツは特に注意
夏場に化学繊維で出来たYシャツ等を着用して、汗疹で悩んでいるという人も非常に多くいらっしゃいます。これもやはり汗の吸収が悪いのが原因です。さらには化学繊維は汗によって独特な臭いを発生させます。それにより周囲に気が付かないうちに異臭を感じさせてしまうこともありますので、汗のかきやすい季節にも注意が必要です。
登山の際はむしろ化繊の方がいいのでは……
コットンインナーで登山したら大変なことになる気がします。